紅葉を見るために山に登りたいけど、どこかおすすめの山はないか。
初心者でも楽に見られる山岳紅葉を知りたい。
穴場の紅葉スポットを知りたい。
栗駒山の紅葉がきれいだと聞いたけど、実際どんな感じなのかやおすすめの登り方を教えてほしい。
こんな悩みにお答えします。
本記事を読むと、栗駒山の紅葉登山のスケジュールをカンタンに立てることができます。
ぜひ最後までお読みください。
<本記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・日本百名山を80座登った実績があります。
・背伸びをしない文章を心がけています。
日本一ともいわれる栗駒山の紅葉を見に行こう
普段登山をするみなさんが、山の紅葉といえばどこを挙げますか?
北アルプスの涸沢ですか?
那須岳ですか?
安達太良山ですか?
どの山も紅葉がとても美しい山ですが、今回は栗駒山について解説してみようと思います。
栗駒山は、東北の人からすると、とてもメジャーな山かもしれませんが、関東近辺在住の人は意外と知らないのではないでしょうか。
僕も栗駒山のことは以前から知ってはいましたが、この山の紅葉が異常にきれいだということは、数年前に知りました。
場所は、宮城県と岩手県、秋田県の県境にあります。
東京から行くとけっこう移動しなくてはならないのですが、初心者コースを選べばコースタイムが短いのがこの山の特徴です。
長距離移動をして、サクッと登る。
そんなイメージで栗駒山に登ってみるといいですよ。
それでは、栗駒山の紅葉はどこがそんなにきれいなのでしょうか?
栗駒山の紅葉の一番の見どころは、なんといっても「神の絨毯」ともいわれる山肌一面に広がる全山紅葉です。
下の写真を見てください。
いかがですか。
これは、2018年の9月末に行ったときの写真です。
登山口から1時間ほど歩いたあたりの景色です。
ご覧のとおり、まったく晴れ間が見えないあいにくの曇りの天気でしたが、それでもこの景色です。
もし晴れていたらと思うと、今でも鳥肌が立ちます、ホント😁
山肌をなめるように色づくのは安達太良山の紅葉とどこか似ていますが、ここまで色鮮やかなのは、見たことがありません。
一見の価値ありです。
「東栗駒コース」から登り「中央コース」で下るのがおすすめルート
栗駒山には、登山初心者から上級者まで楽しめる9つの登山道があり、どの登山道も日帰り登山が可能です。
散歩レベルの初心者向けの登山道から、片道9km以上の上級者向けの本格的な登山道まであります。
主要な登山道は整備が行き届き、登山口には駐車場やトイレ、日帰り温泉、宿泊施設などの設備が充実しています。
どこを歩くか迷いますよね。
おすすめは、東栗駒コースで登り、中央コースで下るというものです。
どちらのコースも「いわかがみ平」と呼ばれる共通の登山口を使います。
登山口が同じなので、登りと下りで違う登山道を利用しても、同じところに戻ってこられるというのは、とても便利ですよね。
また、いわかがみ平は、マイカーはもちろんバス(時期限定)でも行くことができるので、アクセスがとてもいいのも特長です。
しかも、コースタイムが短いので、体力を消耗せずにゆったりと紅葉を楽しむことができます。
ちなみにそれぞれのコースタイムは以下のとおりです。
<東栗駒コース>
登り 120分
下り 90分
<中央コース>
登り 90分
下り 70分
東栗駒コースで登り中央コースで下ると、コースタイムは3時間10分です。中央コースのピストンなら、往復2時間40分です。
涸沢が片道6時間かかることを考えると、超コスパがいいと思いませんか?
「東栗駒コース」は、沢の渡渉や雄大な栗駒山を眺めながらの稜線歩きを楽しめる初心者向きのコースです。
「中央コース」は、石畳等で整備されて、山頂まで最短で行けるやはり初心者向けのコースです。
東栗駒コースや中央コースと山頂をはさんでちょうど反対側にある須川温泉を起点とする「須川コース」もありますが、火山ガスの影響で通行が制限されることが多いようです。
須川コースを利用する場合は、事前に調べてから行くようにしましょう。
下山したら温泉に入ろう
栗駒山は活火山です。
ということは、山麓には多くの温泉が湧いています。
山から下りてきたら、ぜひ温泉につかりましょう。
有名なのは、須川温泉です。
須川温泉にある「栗駒山荘」では、雄大な栗駒山麓の紅葉を眺めながら、露天風呂に入ることができます。
ただ、須川温泉は先ほどご紹介したいわかがみ平とは山頂をはさんで反対側にあるので、いわかがみ平を起点に登山する場合は少し移動が必要になります。
あらかじめご承知おきください。
須川温泉に行かなくても、いわかがみ平付近にも温泉はたくさんあります。
有名なところは、「ハイルザーム栗駒」や「くりこま荘」あたりでしょうか。
どちらもいわかがみ平から下山する途中に立ち寄ることができるので、おすすめですよ。
ハイルザーム栗駒は、大型プールやコテージなどがある大型の施設です。
レジャー施設といった感じであまり趣はありませんが、温泉は間違いありませんので安心してくださいね。
一方、くりこま荘の方はというと、山奥にひっそりとたたずむ山小屋といった感じです。
栗駒山麓にある温泉の中でも「幻の湯」と呼ばれる秘湯だそうで、しっぽりと温泉につかりたいという人におすすめです。
そして温泉のあとは、栗駒名物の岩魚料理もあわせて堪能しましょう。
名物の岩魚料理を食べよう
山といったら、温泉と食事ですよね。
そして栗駒山に登ったらぜひ食べておきたいのが、岩魚(イワナ)です。
なぜ栗駒山で岩魚なのか。
栗駒山麓では岩魚の養殖が盛んだからです。
岩魚料理は先ほどご紹介した温泉のある施設や旅館などでも食べることができますが、せっかくなら名物を食べたいですよね。
なかでも日本で最初に岩魚の養殖に成功した「岩魚の館 数又」さんがおすすめです。
このお店では、お刺身、マリネ、塩焼き、どんぶり、お重など、さまざまな岩魚料理を食べることができます。
僕が行った時は、岩魚の塩焼き定食と岩魚のお重をいただきましたよ😆
お重は、見た目はうな重のようでありながら、臭みがなく、とてもあっさりとしていて、それでいて奥深い味がしました。
岩魚料理のなかでも、特にお重が食べられるところは、全国的に見てもほとんどないと思うので、栗駒山に行ったらぜひ食べてみてくださいね。
栗駒山麓で岩魚料理が食べられる施設を紹介してくれている岩魚丼MAPを見つけましたので、参考までにご覧ください。
やっぱり登山はいいもんですよねぇ。
普通の旅行では知ることのない、地方の隠れた名物料理に出会うことができますからね。
栗駒山へのアクセス
最後に栗駒山へのアクセスについて触れておきますね。
マイカーの場合と、公共交通機関の場合とでザックリとお伝えしておきます。
<マイカー>
東北自動車道若柳金成インター(浦和インターから400km)から約1時間
<公共交通機関>
東北新幹線くりこま高原駅(東京駅から2時間30分)からバス(期間限定)で1時間10分
栗駒山の紅葉の時期に合わせて、くりこま高原駅からいわかがみ平まで連れて行ってくれるシャトルバスが運行されます。
行きは1日1便ですが帰りは数本あるので、意外と融通がききます。しかも、帰りは温泉地での途中下車も可能。
宮城県、岩手県、秋田県の県境というと、とても遠いように思うかもしれませんが、意外と近いです。
新幹線を使うなら、仙台を越えたら二駅でくりこま高原駅です。
東京から名古屋に行くのとほとんど変わりません。
どこかで一泊すれば、普段の土日でもカンタンに行けますよね。
マイカーの場合は、普段長距離運転をしない人からすると少しハードルが上がりますが、それでも片道400km程度です。
登山をしている人なら、大したことはない距離ですよね。
公共交通機関だと移動は楽ですが、行動の自由度を考えると、僕はだんぜん車派です。
普段は行けない道の駅とかサービスエリアを見ながら帰ってくるのは本当に楽しいので、おすすめします。
まとめ
今回は、紅葉の栗駒山のおすすめの登り方について解説してきました。
神の絨毯ともいわれる山一面の紅葉は、まさに絶景で、一見の価値ありです。
山岳紅葉といえば涸沢があまりにも有名ですが、栗駒山の紅葉もすごすぎるので、一度お試しあれ。
おすすめの登り方は、東栗駒コースから登り中央コースで下るというものでした。
どちらのコースも登山口が一緒なので、周回しても同じところに帰ってこれるので、便利でしたよね。
そして下山したら、忘れずに温泉に入るのと栗駒名物の岩魚料理を堪能しましょう。
アクセスは、新幹線で行き季節運行バスに乗り継げば、らくらく登山口まで行くことができます。
うまくいけば東京から日帰りだって可能です。
遠いようで意外と近い栗駒山に、この機会にぜひ登ってみてください。
今回は以上です。
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