日本人にとって特別な山である富士山。
「一生に一度は富士登山」とはいうけど、登るのはやっぱり大変です。
じゃあ、富士山がきれいに見える山に登ろう。
そう考える人は結構いると思います。
今回は、富士山を見るために登りたい山を6つご紹介します。
<本記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・日本百名山をガイドやツアーなしで80座登った実績があります。
・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。
高尾山(599m)
手軽にきれいな富士山を見たい人に一番のおすすめの山は、高尾山です。
登り方を多く選べるのが最大のポイントです。
麓の高尾山口からは、ゴンドラやリフトが出ています。
乗り物に乗れば、山頂まで歩く時間は30分ほど。
楽チンですよね。
乗り物には乗らないで下から登っても、1時間半で山頂に立つことができます。
ちょっとした散歩ですよね。
高尾山は標高が低いとはいえ、600mの高さから見る富士山の景色はなかなかのモノです。
特に空気の澄んだ冬に雪化粧をした富士山は、最高にきれいです。
街から見える富士山とはかなり違うので、山の上から富士山を見たことがない人は、まず高尾山に行ってみるといいですよ。
高尾山には売店や蕎麦屋が多く、麓には温泉まであります。
ちょっとした観光がてら行ってみるのもアリですよ。
高尾山の登山道についてはこちらの記事でわかりやすく解説しています。
陣馬山(855m)
陣馬山は奥高尾縦走路の起点となる山です。
高尾山の隣りの山ではありますが、2つの山の渡り歩くと3時間はかかります。
陣馬山は高尾山に近いのに、陣馬山に登ると高尾山からよりも富士山が大きく立派に見えるのが特徴です。
高尾山のように観光がてら行く山ではありませんが、片道1時間半くらいで登れるので、「ゆる山」の範囲内です。
登山が初めての人でもハイキング気分で登れる山です。
登山口は大きく分けて、陣馬高原下、和田、陣馬登山口の3つです。
陣馬高原下はJR高尾駅からバスで、和田はJR藤野駅からバスで、陣馬登山口はJR藤野駅から徒歩でも行けます。
山頂は大きな芝生の広場になっていて、お茶屋さんも3つあります。
蕎麦やなめこ汁を食べながら眺める富士山は格別です。
高尾山では物足りないという人は、ぜひ一度足を運んでみてください。
<関連記事>
三つ峠(1,785m)
三つ峠は、山梨県都留市、西桂町、富士河口湖町にまたがってある標高1,785mの山です。
河口湖のすぐそばにある富士山の外輪山のような山です。
高尾山や陣馬山に比べると、グッと富士山に距離が近くなります。
標高も高くなるので、富士山のスケールの大きさを存分に味わうことができます。
また三つ峠は、純粋に登山としても楽しむことができます。
代表的な登山コースは、富士急行三つ峠駅からのルート、河口湖からのルート、笹子峠方面からのルートです。
登山として楽しむなら、断然三つ峠駅からのルートがおすすめです。
達磨石、八十八大師などの修験道の歴史を感じさせてくれる名所やロッククライミングのメッカとなっている屏風岩の直下を通っていきます。
大きくそそり立つ屏風岩はまさに圧巻です。
ロッククライマーたちの動きを眺めているだけでもなかなか楽しむことができますよ。
三つ峠山頂からは富士山はもちろんのこと、南アルプスもよく見えます。
春先や12月あたりに登ると景色が本当にきれいですよ。
関東の人なら電車で日帰りで行けるので、三つ峠はおすすめです。
大菩薩嶺(2,057m)
大菩薩嶺は山梨県の北部に位置し、埼玉県と東京都の県境近くにある山です。
日本百名山のひとつでもあります。
山頂近くにある雷岩が富士山の展望スポットになります。
山梨県に連なる山々を従えて遠くにドッシリとそびえ立つ富士山の姿は、一見の価値アリです。
大菩薩嶺は登山者にとても優しい山です。
登山口の上日川峠(1,590m)までは、マイカーやバスが入っているので、山頂までの標高差は500mほどです。
コースタイムも山頂往復でたったの3時間半です。
しかも登山道で危険箇所はなく、比較的傾斜もゆるくなっています。
山小屋も沢山あります。
なので、登山初心者でも簡単に登ることができます。
気軽に標高2,000mまで行って、富士山を眺めることができますよ。
百名山のスタートを切る山としてもおすすめです。
>>大菩薩嶺の登り方についてはこちらの記事をお読みください。
愛鷹山(1,504m)
愛鷹山は、富士山の南東に位置する山です。
いくつものピークからなる山なので、愛鷹連峰と呼ばれることもあります。
富士山を眺めるのなら、最高峰の越前岳に登るのが一般的です。
越前岳は愛鷹山の中でも一番北に位置しているため、富士山が一番よく見えます。
登山口の十里木高原にはバス停がありますし、トイレのある駐車場もあるので、アクセスや設備面でもいいですよね。
山頂ピストンでコースタイムは4時間半くらいです。
日帰り登山としては楽な方ですよね。
登山道としてはあまりおもしろくはありません。
でも、富士山を背にして登っていくことになるので、いつでも振り返ると富士山が見えるのがこの山のいいところです。
富士山の麓にドライブに行くついでに、サクッと登っちゃいましょう。
金時山(1,212m)
最後にご紹介するのは、金時山です。
数ある箱根の山の中で一番登山者の多い山です。
芦ノ湖から見る富士山の姿も絵になりますが、金時山の山頂から眺める富士山はまさに絶景です。
山頂からは、神山や大涌谷の噴煙、仙石原、そして奥には芦ノ湖まで見えます。
あぁ、今自分は箱根の山に登ってるんだ、という実感が湧いてきます。
山頂には「金時茶屋」と「金太郎茶屋」という有名なお茶屋が2つあります。
外のベンチで名物のきのこ汁を飲みながら富士山を眺めれば、もう夢心地です。
あと金時山は、箱根の山だけに、アクセスはとても良いです。
新宿から登山口まで高速バスで行くこともできますし、小田原駅や箱根湯本駅からも路線バスがたくさん出ています。
金時山に登って、箱根の温泉旅館に泊まる。
そんな山旅もいいですよね。
まとめ
いかがでしたか?
富士山を見るために登るおすすめの山をご紹介しました。
山に登ったことがない人なら、観光気分で行ける高尾山に登ってみましょう。
高尾山だと少し物足りないという人は、お隣りの陣馬山まで足を運んでみましょう。
標高がそれなりに高くて遠くから富士山を眺めたいなら、大菩薩嶺がおすすめでした。
もっと近くからスケールの大きい富士山を見たいなら、三つ峠や愛鷹山に登ると良かったですよね。
そして箱根の観光と一緒に登りたい金時山は、山頂で名物のきのこ汁を飲みたいですよね。
あなたならどの山から富士山を眺めたいですか?
今回は以上です。
コメント