【百名山】岩手山の登り方、おすすめの登山コースは?

百名山
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岩手県にある山というと、関東や関西の人からすると、とても遠い山というイメージが強いのではないでしょうか。

百名山に登っていて、そろそろ東北の山にもチャレンジしてみたいな。岩手山に登ってみたいけど、アクセスはどうしたらいいのか分からない。

登山道はいくつもあるみたいだけど、おすすめのルートはどれか具体的に知りたい。

こんな疑問にお答えします。

本記事を最後まで読んでいただくと、遠かったあの岩手山に登るイメージがきっと湧いているはずです。

ぜひ最後までお付き合いください。

<本記事の信頼性>

・筆者は登山歴9年。

・日本百名山をガイドやツアーなしで80座登った実績があります。

・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。

岩手山について

まずは岩手山の特徴について簡単に説明します。

簡単に言ってしまえば、東北の富士山です。

岩手山の東側から見ると、均整のとれた「独立峰」のように見えます。

山頂は噴火口になっていて「お鉢巡り」ができます。

麓には「陸上自衛隊の演習場」があります。

代表的な登山道である柳沢コースから登ると、「山頂までほぼ直登」です。

登山口から山頂までの「標高差が1,400m」ほどあります。

意外とコースタイムが長く、「忍耐力が試される山」です。

キーワードを並べるとこんな感じです。

「独立峰」

「お鉢巡り」

「陸上自衛隊の演習場」

「山頂までほぼ直登」

「標高差が1,400m」

「忍耐力が試される山」

どうですか?

日本全国には「○○富士」と呼ばれる山はいくつもありますが、これほど富士山に近い山は他にありません。

岩手山は「南部富士」と呼ばれますが、紛れもなく東北の富士山です。

決定的に違うのは、標高だけです。

これから岩手山に初めて登るという人は、標高の低い富士山に登るという感覚で考えておけばいいと思います。

高山病の心配はありませんが、体力はかなり必要だということです。

岩手山に初めて登るなら柳沢コースがおすすめ

次に登山道のお話をします。

岩手山の登山道は、主に7つあります。

柳沢コース、焼走りコース、御神坂コース、七滝コース、松川コース、網張コース、上坊コースの7つです。

松川コースや網張コースから入ってスリリングな鬼ヶ城を登って岩手山の山頂を目指すというのもいいですが、やはり初めて登るなら代表的な柳沢コースがおすすめです。

いくつかある登山の中でも比較的短時間で登れ、難所もないからです。

また登山口周辺の設備も充実しています。

登山口となる馬返し登山口の駐車場は広いですし、登山者が利用しやすい馬返しキャンプ場もあります。

キャンプ場には、立派なトイレや岩手山から湧き出た「鬼又清水」と呼ばれる水量豊富な水場があります。

キャンプ場を利用しなくても水場やトイレは利用できます。

唯一のデメリットは、登山口のすぐそばに温泉がないことくらいです。

でも、車を30分走らせれば、網張温泉に行けます。

初めて登るのなら、柳沢コースで良さそうですよね。

旧道と新道について

柳沢コースのコース上の注意点についてひとつだけ解説しておきます。

柳沢コースを登っていくと、2.5合目で「旧道」と「新道」に分岐して7合目で再度合流します。

途中で旧道と新道を行き来できる道がいくつかあります。

旧道は、ひたすら樹林のない岩場を登っていきます。

天望はとても良いのですが、浮き石が多いし、足を置きにくい形をした岩が多くあるので、歩くのにとても時間がかかります。

また、樹林がないので、夏の晴天時は終始直射日光にさらされることになり、とても暑いし熱射病のリスクが高まります。

一方、新道はほぼ樹林の中を歩いていくことになります。

天望はほとんどありませんが、地面も岩はほとんどなくとても歩きやすくなっています。

なので、基本的に新道を歩くことをおすすめします。

天望がいいからといって旧道で歩くと、なかなか上に着かないし、下る時もなかなか下まで降りれないなんてことになるので、くれぐれも注意して下さい。

おすすめの歩き方はこうです。

登りはまず新道で登り始め、4合目からは旧道に入り天望を楽しみながら登る。

下りはひたすら新道で下る。

下りで旧道を使うと悲惨なことになるので、よく覚えておいて下さい。

実際に歩くと分かりますが、表面が平らな岩が少ないので、足の置き場に困ることがとても多いです。

しかも傾斜が結構あるので、なかなか標高を下げることができません。

日帰りで登る場合、下りに時間がかかりすぎると、日没の可能性も出てくるので、かなり焦りますよ。

僕は2回目に岩手山に登った時、登りも下りも旧道で歩いたら、永遠に下に着かないかと思って、ずいぶん冷や汗をかいた記憶があります。

地図上は旧道も新道も同じコースタイムが書いてあるので、注意ですよ。

8合目避難小屋について

次は避難小屋についてです。

登山に慣れた人であれば、岩手山は日帰りができる山です。

とはいえ、コースタイムの短いルートでもピストンで8時間はかかります。

標高差も1,400mもあるので実際日帰りも結構しんどいです。

なので、時間に余裕があるのなら8合目にある避難小屋をぜひ利用しましょう

7月から10月の体育の日までは管理人が常駐しますが、あくまで避難小屋です。

カップラーメンやコーヒーの販売はありますが、調理された食事の提供はありません。

寝具も毛布の貸し出しはありますが、布団はないようです。

ですので、8合目避難小屋に泊まる場合は、食料とシュラフを持っていく必要があります。

8合目避難小屋のポイントは、トイレが清潔なことと規模が大きいことです。

トイレは水洗でいつもピカピカに清掃がしてあります。

また、避難小屋とはいえど、収容人数は100人と避難小屋の中でもトップクラスの収容人数を誇ります。

小屋の中は電気もつきます。

また、小屋の前には岩手山から湧き出た「御成清水」と呼ばれる水場があります。

これほど設備が充実した避難小屋を僕は聞いたことがありません。

利用価値が高そうですよね。

日帰りではちょっと体力に自信がない人やゆっくりと岩手山の登山を楽しみたいという人は、8合目避難小屋に宿泊するといいですよ。

山頂でのご来光も見れますしね。

岩手山へのアクセスについて

次はアクセスについてです。

柳沢コース・馬返し登山口へのアクセス

<車>

東北自動車道「滝沢IC」から8km・15分

<電車・タクシー>

IGRいわて銀河鉄道「滝沢駅」から11km・20分

車の場合

車の場合、東京都心部から行くと片道560km、休憩を入れたりすると8時間くらいはかかります。

西の方に走っていくと、大阪を越えて兵庫県まで行ける距離です。

遠いけど東京から関西まで車で帰省している人なら、大したことではないですよね(笑)

長距離なので運転は大変だけれども、車だと何といっても自由がきくというのが最大のメリットです。

岩手山から下山したら、網張温泉や松川温泉に寄ることもできます。

岩手山と一緒に近くの八幡平に登ることだって簡単です。

麓の「小岩井農場」にも簡単に行けちゃいます。

岩手山に行ったらぜひ小岩井農場は行くべし、です。

乳製品や牛肉が美味しいのはもちろんですが、景色が最高に綺麗です。

あと、高速道路のサービスエリアも普段行くことがないので、珍しい食べ物やお土産を見つけることだってできます。

時間はかかるけど、車じゃないと味わえない楽しみも多いので、車でのアクセスはとてもおすすめです。

ちなみに僕は2回とも車で岩手山に行っています。

公共交通機関の場合

一方、公共交通機関で行く場合は、登山口にバス停がないので最後はタクシーに乗ることになります。

東京から行く場合は2パターン考えられます。

ひとつは新幹線で行く方法、もうひとつは夜行バスで行く方法。

どちらも盛岡駅で降りて、IGRいわて銀河鉄道に乗り換えて「滝沢駅」で降りてタクシーに乗ることになります。

新幹線で行くと東京駅で始発に乗っても、登山口に着くのは10:00頃になってしまいます。

当然日帰り登山は無理なので、前夜泊をするか8合目避難小屋で1泊することになります。

夜行バスで行けば、早いと登山口には7:30着けるので、ギリギリ日帰りができそうです。

そして、そのまま帰りの新幹線に乗ることができれば、何とその日のうちに東京に帰ることも可能です。

最短のスケジュールは、行きは夜行バスで行って着いたその日のうちに日帰りで岩手山に登って下山し、その足で新幹線に乗って帰るという行き方です。

どうしても1日しか休みが取れないという人は、こんな登り方もアリかもです。

便利な世の中になったものですね☺️

まとめ

いかがでしたか?

岩手山に登るイメージはできましたか?

岩手山は富士山ととても似ているので、標高の低い富士山に登るというイメージでしたよね。

いくつも登山ルートはあるけれど、初めて登るなら代表的な柳沢コースで登るのが無難でした。

柳沢コースを登る際は、旧道と新道をうまく使い分けることが重要でしたよね。

慣れない人が下りで旧道を使うと大変なことになりますよ。

あと遠いと感じるアクセスですが、行きに夜行バス、帰りに新幹線を使えば、最短1日で東京から行って帰ってくることができましたよね。

あれ?

意外と近いじゃん?

そんな感想も持ちましたよね(笑)

さあ、あとは行動あるのみ。

東北の山は本当に美しいです。

行ったことのない人はぜひ行ってみてください。

今回は、以上です。

<ガイドツアーのすすめ>

自分だけでは岩手山に登るのが自信がないという人は、登山ガイドツアーをうまく利用しましょう。

ガイドツアーは天候に柔軟に対応できないなどのデメリットはありますが、現地までの交通手段や山小屋などの手配をしてくれます。

また登山中のペース配分の維持をしてくれたり難所などでのアドバイスをもらえたりしてメリットはかなり大きいです。

クラブツーリズムは登山ガイドツアーを豊富に取り揃えています。

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リンク先から「山旅・スポーツ」→「日本百名山特集」とクリックしていくと百名山の一覧が出てきて、お好みのツアーを探すことができます。

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