ここ数年の登山ブームによって、登山者は増え続け、2016年には登山人口は、650万人に達したといわれています(レジャー白書)。
こういった影響もあり、これから登山を始めようと考えている人も多いと思います。
でも、初めに覚悟しておかなくてはいけないことがあります。
それは山に登るという行為自体が、いかに大変なことかということです。
初めて山に登ると、すぐに足の筋肉の持久力がなくなります。
登り始めてしばらくすると、そのうちに力が入らなくなり、足が上がらなくなってきます。
登山はこの後もずっと上に向かって登って行かなくてはならないので、大変ですよね。
大変なスポーツだということであれば、何かしらのトレーニングをした方が良さそうです。
この記事では、登山初心者が登山に慣れるまでにやっておきたい基本的なトレーニングについて解説しています。
登山に有効なおすすめのトレーニングとは
スクワット
登山のための体を作るために、家の中でも簡単にできるトレーニングとして、スクワットがあります。
ゆっくり体を下ろして、ゆっくり立ち上がる、を繰り返すのが、ミソです。
慣れないうちは、1日あたり10回を3セットやれば十分です。
スクワットって、登山での登り降りの動作にどこか似ていませんか?
すぐには効果はあらわれませんが、2〜3ヶ月ほど続けると、少しずつ太ももの筋力がついてきます。
太ももの筋力がつくと、どうなるか。
登る時に踏んばる力が強くなります。
一方、下りる時も太ももに筋力があることで、足を置いた時の膝への衝撃を抑えてくれる効果があります。
膝を痛めにくい足になります。
誰でも簡単に始められるので、ぜひやってみてください。
空気椅子
空気椅子は、スクワットよりも太ももの筋力をつける効果が高いです。
壁に背中をくっつけて、太ももと膝下を直角にして、椅子に座った時と同じ状態を保つと、空気椅子のできあがりです。
スクワットと似ていますが、こちらの方は、上下運動を伴いません。
同じ状態を保って、じっと耐えるだけです。
そのまま30秒ほどじっとしていると、太ももの筋肉あたりがじんわりしてきます。
空気椅子は1回あたり30秒程度やるだけでも、太ももにかなり負荷がかかりますので、1日に1回やれば、十分です。
シャワーを浴びるついでにやったり、テレビを見ながらというのもいいでしょう。
電車の中でのつま先立ち
通勤や通学の電車の中でもトレーニングはできます。
つり革につかまって、両足ともつま先立ちをしましょう。
その状態をしばらく保つのもいいですし、軽く上下させるのもいいです。
大げさな動きをしなければ、電車の中でも意外と目立ちませんので、ぜひ試してみてください。
ふくらはぎの筋力がつきますよ。
ふくらはぎの筋力がつくと、体幹が鍛えられ、バランスを取りやすくなります。
登山では気の根っこの上や足の置き場がほとんどない岩の上などに足を置いて通過しなければいけない場面が、多くあります。
体幹が悪いと、バランスを崩してケガをしたり、滑落するリスクも高まります。
ふくらはぎの筋力を鍛えることは、登山をするための体づくりをする上で、重要です。
通勤や通学をしながら、手軽に訓練ができますので、明日からぜひ始めてください。
必ず階段を登る
普段、階段を使わずに、ほぼ例外なくエレベーターやエスカレーターに乗っていませんか?
これは別に普通のことなんですが、山に登れる体を作ろうというのであれば、やはり階段を登ってください。
街の中であれば、階段はどこにでもあるので、すぐに始められますよね。
電車の乗り換えの時が狙い目ですよね。
特に地下鉄の乗り換えは、階段が長いことが多いので、効果があります。
また会社などのオフィスビルでは、エレベーターは使わずに階段を登る、ということもできますよね。
長い階段を登ると、最初はすぐに息が切れてしまいますが、何日かやっていると、慣れてきますので安心してください。
階段を息切れしないで登れるようになると、ちょっとした達成感を味わえますよ。
自分でも山に登れるようになるかも、と自信が持てるようになります。
昼休みのウォーキング
お昼休みの時間もぜひ有効活用しましょう。
ランチはサクッと済ませて、残り時間はウォーキングに使いましょう。
弁当なら、10分で食べてあとはひたすら歩く。
外食なら、立ち食いそば屋か牛丼屋まで早歩きで行き、サクッと食べてまたひたすら歩く。
毎日やっていると、限られた時間の中で歩ける距離がどんどん増えていくのが実感できます。
歩数をカウントできるスマホのアプリがあると、具体的な数字が目に見えて分かるので、おすすめです。
肉体労働の人は別ですが、一日座りっぱなしのデスクワークの人は、お昼休みのウォーキングをぜひ試してみてください。
気分がスッキリして、仕事も集中できますよ。
スポーツジムに通う
トレーニングの内容を自分で管理するのが苦手、最短距離で登山に必要な体を作りたい、目的達成のためならお金を惜しまない、という人はスポーツジムに通うというのもひとつの方法です。
具体的に自分がなりたい体をトレーナーに伝えれば、それに向かってコミットできるように、細かくスケジュール管理をしてもらえます。
この方法は、一番手っ取り早いですが、費用がかかることが一番のデメリットです。
交通費やら道具を買ったりやらで、登山はお金がかかりますので、トレーニングはタダで済ませたいですよね。
また、ジムに通うことが面倒という人には不向きです。
やはり普段の生活の中で、何かのついでに意識してトレーニングをするのが一番かなと思うわけです。
継続することが最大のポイント
山に登るための体を作るためのトレーニング方法について説明してきました。
どれもやる内容はいたって簡単です。
- スクワットや空気椅子をする。
- 電車の中でつま先立ちをする。
- 階段を登る。
- 昼休みに歩く。
簡単ですよね。
でも、一番大切なことは、継続するということです。
何度かやっただけでは、残念ながら何も変わりません。
少しずつ、でもやめないで続けるという感覚です。
実はこれは登山と一緒です。
ゆっくりでも歩くのをやめなければ、いずれ必ず山頂にたどり着けますよ。
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