テント泊のための基本的な装備品はひと通りそろえて準備はできたけど、初めてテント泊をするのに、どこのテント場に行けばいいのか迷うと思います。
テント泊を始めたいけど、初めはどんなテント場を選べばいいのか具体的に知りたい
初心者向けのテント場と相性のいい山はどこなのか知りたい
この記事では、このような疑問や悩みへの解決のヒントとなるように、登山テント泊の初心者でも利用しやすいテント場とそこから登れる山について解説しています。
今回は、富山県にある人気の観光地、立山にある雷鳥沢キャンプ場をご紹介します。
雷鳥沢キャンプ場→立山(雄山)
雷鳥沢キャンプ場は、上高地の小梨平キャンプ場と並んで、テント泊初心者にお特にすすめしたいキャンプ場のひとつです。
登山をしなくても、立山連峰の景色を眺めているだけで満足できちゃう、とっても素晴らしいキャンプ場です。
立山は、上高地と並んで、世界遺産にしたいと思うほどの日本の宝だと私は勝手に思っています。
それではおすすめポイントを解説しますね。
おすすめポイント①:バスターミナルから1時間以内で行ける
立山は、上高地と同じく日本有数のリゾート観光地ですので、公共交通機関でのアクセスはとてもいいです。
立山黒部アルペンルートの最高地点の「室堂バスターミナル」に降り立つと、そこは、まさに筆舌に尽くしがたいほどの絶景ポイントになります。
目の前には、まるで立派な額縁に収められた絵画のような立山連峰がそびえ立っています。
雷鳥沢キャンプ場へは、室堂バスターミナルからアップダウンのある遊歩道を歩いていきます。
キャンプ場へは40分から1時間ほどかかりますが、絶景を見ながらの移動になりますので、全く飽きずにあっという間に着いてしまいます。
おすすめポイント②:立山黒部アルペンルートで観光気分を味わえる
室堂バスターミナルへのアクセス方法は、大きく分けて2つあります。
長野県側の大町市「扇沢駅」から入るルートと富山県側の立山町「立山駅」から入るルートの2つです。
扇沢駅も立山駅も、電車やバスなどの公共交通機関だけで行くことができます。まとまった時間の取れる人は、公共交通機関でのアクセスもおすすめです。
一方、マイカーの場合だと朝一の便からスタートを切れるので、時間があまり取れない人は、車の方がおすすめです。
長野県側からの場合、扇沢駅から、電気バス→黒部ダム→ケーブルカー→ロープウェイ→トロリーバスの順に乗り換えて行きます。
何度も乗り換えるので、荷物の多いテント泊の登山者には少々酷ではありますが、同じような登山者も多くいますので、あまり気になりませんよ。
一方、富山県側から入山する場合は、立山駅から、ケーブルカー→高原バスの順に乗り換えて行きます。
こちらの方は乗り換えが一回で済むという意味では、多少は楽かもしれません。
長野県側からは、ロープウェイやトンネルの連続で、立山黒部という山域の険しさを体感することができます。
富山県側からは、高原バスに乗りながら雄大な弥陀ヶ原や大日岳といった大パノラマの眺めながら少しずつ登っていきます。
立山黒部アルペンルートは、長野県側からのルートと富山県側からのルートが立山連峰を貫通するように作られています。
公共交通機関で行くと、立山黒部アルペンルートを全て体感することができるので、一度はやってみるといいかもです。
おすすめポイント③:水が豊富
立山は冬になると何メートルも高く雪が積もる豪雪地帯なので、水が豊富なことも魅力のひとつです。
水場やトイレの蛇口からは、いつも水が出っ放しになっています。
トイレも水洗で、とても清潔です。
山のテント場だと、水場までかなり歩いて行かなくてはいけなかったり、場合によっては水が渇れてしまうなんてこともあります。
テント泊では、飲料用としてだけでなく、調理用としても水が必要になります。
山の中で水を気にせずに使えるというのは、とても恵まれた環境だといえます。
テント泊初心者の人には、朗報ですよね。
おすすめポイント④:山小屋が近くに多くあり、天然温泉にも入れる
雷鳥沢キャンプ場の近くには、立ち寄りで入れる天然温泉がたくさんあることもおすすめポイントのひとつです。
室堂バスターミナルを出発すると、ミクリガ池温泉→雷鳥荘→雷鳥沢ヒュッテ→ロッジ立山連峰の順番に山小屋を通過していきます。
何とこれらのどこの小屋でも立ち寄りで天然温泉に入ることができるんです!
雷鳥沢キャンプ場から近いのは、雷鳥沢ヒュッテとロッジ立山連峰です。
夕方にお風呂に入るなら、どちらかがいいでしょう。
※なお、ロッジ立山連峰は台風と雪害の影響で、営業休止中のようです(2020年3月現在)
ちなみに私のおすすめは、ミクリガ池温泉です。
今まで登山の際に入った温泉で一番気持ちのいい温泉でした。
室堂バスターミナルへの帰りの途中に寄るのがおすすめです。
立山にいると山を降りなくても、そこらじゅうに温泉が湧いています。
足を運びたくなりませんか?
おすすめポイント⑤:目の前は一面立山連峰の絶景
立山室堂一帯は、標高2400メートルほどの高所にあり、近くには地獄谷と呼ばれる火山ガスが大量に湧いているスポットもあります。
また冬は何メートルも雪が積もる豪雪地帯になります。
なので、背の高い木は生えていません。
ということは、周りに視界を遮るものがないということになります。
雷鳥沢キャンプ場の周りもしかりです。
テントの中で寝転びながら、雄大な立山連峰を眺めてぼーっとしている時間は、何ものにも替えがたいひと時です。
コーヒーを飲みながら。
ご飯を食べながら。
読書をしながら。
テントの中で寝転びながら。
何をしていても、ふと顔を上げると、目の前には立山連峰の景色があるということ。
これがどれだけ贅沢なことなのか、想像できますか?
ぜひ自分の目で確かめに行ってみてください。
おすすめポイント⑥:連泊するとお得になる
雷鳥沢キャンプ場は、上高地にある小梨平キャンプ場のような大きな管理棟や設備はありません。
小さな管理棟とトイレがあるだけです。
テント泊をする場合、この管理棟で一泊あたり500円支払って受付をします。
ただし、3泊目以降の料金は支払う必要がありません。
つまり、何泊しても1000円より多く払うことはない、というシステムになっています。
お盆や夏休みなどの長期休暇の場合は、連泊をするとかなりお得です。
野外で連泊といっても心配ありませんよ。
周りには、山小屋備え付けの天然温泉が、たくさんありますので。
立山(雄山)に登ろう
雷鳥沢キャンプ場を拠点にすると、いろんな山に登ることができます。
キツくて長い雷鳥坂を登って行くと着く「別山」や登山者が少なくて静かな山行を楽しめる「奥大日岳」に登って、鋭く尖ったあの「剱岳」を眺めに行くのもありでしょう。
でもやっぱり定番は、立山連峰の主峰、「雄山」でしょう。
雷鳥沢キャンプ場からだと、6時間程度で往復できます。
学校登山でも登られる登山道なので、比較的登りやすい道ではあります。
ただし、雄山は3000メートルを超える高山なので、天候の悪化や高山病には、くれぐれも注意してください。
山頂には、雄山神社奥宮があります。
神主さんがいるので、お祓いをしてもらいましょう。
きっといい記念になりますよ。
まとめ
<おすすめポイント>
①室堂バスターミナルから1時間以内で行ける
②立山黒部アルペンルートで観光気分を味わえる
③水が豊富
④山小屋が近くに多くあり、天然温泉にも入れる
⑤目の前は一面立山連峰の絶景
⑥連泊するとお得になる
<登れる山>
立山(雄山)・・・まずはここからチャレンジ!
別山・・・頑張って登れば、あの剱岳に出会えるよ
奥大日岳・・・静かな山行が楽しめるよ
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