日本百名山に数えられる天城山は、初心者でも比較的簡単に登ることができる山です。
これから登山を始めようと考えている人や百名山をスタートしようとしている人の中には、手始めに天城山に登ることを考えている人が多いんじゃないでしょうか?
今回はそんな天城山の魅力やおすすめの登り方などについて解説していきます。
<本記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・日本百名山をガイドやツアーなしで80座登った実績があります。
・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。
天城山はこんな山
まずは天城山についての大まかな情報です。
天城山は静岡県・伊豆半島のほぼ中央に東西に広がる山で、標高1,406mの万三郎岳を主峰としています。
天城山は日本百名山のひとつとして数えられます。
静岡県には百名山に選ばれている山が沢山ありますが、実は静岡県にだけある百名山は、悪沢岳とこの天城山だけなんです。
どういうことかというと、
富士山にしても赤石岳にしても山梨県やら長野県との県境にありますよね。
でも、天城山は他の県をまたがずに純粋に静岡県だけの山なんです。
こんなマニアックな視点からすると、実は天城山はけっこう希少な山なんだということがい言えます。
また天城山は雨の多い山でもあります。
夏になると太平洋からの湿った風が天城山にあたることで上昇気流になり雨雲に発達するからです。
雨量が多いことから、天城山の語源は「雨木」だといわれることもあります。
天城山の特徴は分かりましたか?
百名山のひとつであり、実は静岡県だけの山であり、そして雨の多い山だということ覚えておけば、人にも簡単に説明ができますよね。
アクセス方法
それでは次に天城山へのアクセス方法をご紹介します。
伊東駅からのバスの本数が少ないので注意。
電車やバスの時間を気にせずに登山をしたいなら、ツアーで行くのも一つの手段。
リンク先のページ右上の「MENU」をクリック
→検索窓に「天城山」と入力して進むと
ツアーを探すことができます。
時間にしばられないマイカーでの移動のメリットは大きいです。
伊豆スカイラインのドライブは爽快なので、おすすめ。
車がない場合は、レンタルをしましょう。
周回コースで登るのが一般的
天城山の登山は周回コースで登るのが一般的です。
天城縦走登山口(天城高原ゴルフ場)から入山して、万二郎岳~万三郎岳とそれぞれの山頂を踏み、涸沢分岐を過ぎて天城縦走登山口に戻って来るというのが、最も多く歩かれているルートです。
このコースは、登山口の天城高原ゴルフ場と最高峰の万三郎岳の標高差が350mほどしかありません。
ゆるやかなアップダウンを繰り返して、のんびりと登るといった感じになり、初心者の人でも楽に登れますので、安心してください。
登山初心者でも楽に登れる百名山10選については、こちらの記事をお読みください。
お勧めの時季は5月後半のアマギシャクナゲの季節
このコースのポイントは、ずばり「植物」です。
ブナやヒメシャラの天然林をはじめ、アセビのトンネルやアマギシャクナゲの群落地が見どころとなります。
特に5月の中旬から下旬にかけてはアマギシャクナゲが開花する時期で、この頃になると毎年多くのハイカーで登山道がにぎわいます。
なので、天城山のおすすめの登山シーズンは5月後半ころということになります。
【悲報】展望はほぼありません
あとひとつおさえておきたいのが、「展望」についてです。
結論からいうと、天城山の登山中は、ほぼ展望はありません。
天城山の山並み全体が森林限界を超えていないからです。
登山中は、万二郎岳・万三郎岳の山頂も含めてほぼ樹林の中ということになります。
なぁ〜んだ、じゃあ天城山に行くのはやめようかな、という人が出て来るかもしれませんが、ちょっと待ってください。
先ほども言ったように、天城山の登山の見どころは「植物」です。
登山をしているとブナの木はけっこう見る機会も多いかもしれませんが、アセビの木って滅多に見ることはないですよね。
まるで落書きでもしたかのようにぐねぐねと曲がったアセビの木の幹のトンネルをくぐって歩いていくととても楽しいですよ。
それともうひとつは、ヒメシャラの木。
ヒメシャラの木は絵具で塗ったような茶色い色をした木です。
実際に行くと分かりますが、ヒメシャラの木に囲まれるととてもメルヘンチックな雰囲気に包まれます。
そこに目の前に鹿でも現れたら、まるでジブリの世界です。
どうですか?
なんだか楽しそうに思いませんか?
ぜひ実際に足を運んでみて体感してみてください。
登山バッチは天城高原ゴルフ場で買えます
天城山の特徴のひとつが、道中に山小屋や売店、トイレがないということです。
4時間ほどで登って降りてこれるんだからそれがどうした、という声が聞こえてきそうです。
でも問題は休憩ができるかどうかということではないんです。
天城山では山の中に登山バッジが売ってる場所がないんです。
百名山に登っている人は、ほぼみなさん登山バッジを集めていると思います。
その山のバッジは大抵その山でしか買えないことが多いので、ぜひ忘れずに買いたいものです。
ではどこで買うか?
答えは、登山口の前にある「天城高原ゴルフ場」です。
なんとゴルフ場のクラブハウスの中に売っています。
汚い登山の格好でゴルフ場に入っていくのはちょっと気まずい気がしますが、入り口にちゃんと「スリッパに履き替えてください」との案内が丁寧にありますので、安心して行ってください☺️
一緒に楽しめる観光スポット
最後に天城山に登る際に一緒に行っておきたいおすすめの観光スポットをご紹介しておきます。
移動の自由がきくマイカーで行く場合が前提となります。
伊豆スカイライン
まずは「伊豆スカイライン」です。
せっかく伊豆半島に行くなら伊豆高原のドライブも一緒に楽しみたいですよね。
そこでおすすめなのが伊豆スカイラインです。
伊豆スカイラインは熱海峠から天城高原までを縦走する富士・箱根・伊豆国立公園地帯を走るドライブウェイです。
相模湾や駿河湾、富士山を眺めながら、のんびりとドライブを楽しむことができます。
熱海方面から車で来ると自然に伊豆スカイラインに乗ることになると思いますので、わざわざ行くわけではありませんが、予め知っておくといいと思います。
浄蓮の滝
次は「浄蓮の滝」です。
伊東に近い天城高原から西の伊豆市方面に行きます。
浄蓮の滝は日本の滝百選に選ばれています。
高さ25m、幅7mもある立派な滝です。
天城観光の有名なスポットのひとつです。
百名山の天城山に登ったら、日本の滝百選の浄蓮の滝にもぜひ行ってみましょう。
旧天城トンネル
最後は、「旧天城トンネル」です。
旧天城トンネルは、伊豆市と河津桜で有名な河津町とを結ぶトンネルです。
川端康成の小説「伊豆の踊子」や松本清張の小説「天城越え」で有名になったので、知っている人も多いと思います。
浄蓮の滝からさらに南に車を走らせると行けます。
修禅寺側の入り口には駐車場やトイレがあり、ちゃんとした観光地となっています。
また旧天城トンネルは、日本の道百選に選ばれています。
日本百名山の天城山、日本の滝百選の浄蓮の滝、そして日本の道百選の旧天城トンネルと100づくしの旅はいかがですか?
まとめ
いかがでしたか?
今回は天城山について書いてみました。
正直、天城山は登山としてはそれほど印象に残らなかったので、何を書こうか迷いました。
でも改めて整理してみると、いろんな発見がありました。
そういえば天城山は眺望の山ではなく、植物を見に行く山だったなと。
そして、ドライブとして最高な伊豆スカイラインや浄蓮の滝、そして旧天城トンネルと見どころ満載です。
登山と一緒に伊豆旅行ができそうですよね。
一泊するなら、修禅寺あたりが便利かもしれませんね。
<ガイドツアーのすすめ> 自分だけでは天城山に行くのが自信ない という人は、ガイドツアーをうまく 利用しましょう。 ガイドツアーは天候に柔軟に対応できない などのデメリットはありますが、 現地までの交通手段や宿発施設などの手配を してくれます。 また旅行中の見どころを教えてくれたり 個人旅行では気がつかないことのアドバイスを もらえたりとメリットはかなり大きいです。 クラブツーリズムはガイドツアーを 豊富に取り揃えています。 クラブツーリズムのガイドツアーから探す リンク先から ページ右上の「MENU」をクリックすると 検索画面が現れるので、 ↓ 検索窓に「天城山」と入力をして進みましょう! ↓ お好みのツアーを探すことができますよ。 ぜひご活用ください。
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