【失敗しない】黒部五郎岳に登るなら素直に折立からピストンがいい

北アルプス
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百名山もそこそこ登ってきたから、そろそろ北アルプス最奥の方にも行ってみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

そろそろ黒部五郎岳にチャレンジしたいけど、どこの登山口から行っても遠そうだから、自分でも登れるかが心配だな。

行くとしたらどんなコースやスケジュールがいいか知りたいな。

でも実際はこのような不安を抱えていて、最初の一歩を踏み出せないでいるままの人が多いのも事実だと思います。

黒部五郎岳は北アルプス最果ての山のひとつなので、無理もありません。

黒部五郎岳に登るコツは、欲張らずにシンプルに、です。

上記の様な心配をしている人でも、この記事を読めば黒部五郎岳への一歩を踏み出すことができるはずです。

ぜひお付き合いください。

<この記事の信頼性>

・筆者は登山歴9年。

・これまで日本百名山をガイドやツアーなしで80座登ってきた実績があります。

・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。

黒部五郎岳に登るなら折立からピストンがいい

百名山もそれなりに登って登山経験も積んでくると、憧れだった北アルプスの最果ての山にも行きたくなるものです。

黒部五郎岳鷲羽岳水晶岳などがまさにそうでしょう。

雑誌やガイドブックを見ると、これら3つの山を一度に縦走なんてプランもちらほら見かけます。

確かに、どれもとても魅力的な山なので、一度に全部登れたらどれだけ幸せなことでしょう。

また百名山コンプリートを目指している人なら一度に登ってしまいたいという気持ちは分かります。

でも現実的に考えると、一度に登るのはとても厳しいと言えます。

私は2019年の8月上旬に、奥飛騨温泉から入山して2泊3日で鷲羽岳と水晶岳を一度に登りました。

ちなみにこの2つの山を登るだけで、1日10時間の歩行を3日続ける必要がありました。

三日間で30時間の歩行です。

登山9年目にして初の挑戦でしたが、かなり大変な思いをしました。

ではこれに黒部五郎岳岳が加わったらどうでしょう?

そんなの楽勝だよという人は、どうぞ登ってください。

でも自分にはちょっと無理かもという人ならば、まずは黒部五郎岳に登ることだけを考えましょう。

黒部五郎岳だけに登るのであれば、富山県の折立から入山してピストンするのが一番現実的です。

なぜなら、このコースは黒部五郎岳への最短ルートだからです。

まずは折立から薬師岳に登ろう

とはいえ、いきなり黒部五郎岳に登るというのは、少しハードルが高いかもしれません。

であれば、まずは折立登山口から入山して太郎平小屋を拠点に登山をすることに慣れましょう。

太郎平小屋に泊まって薬師岳に登るというのがおすすめです。

まだ薬師岳に登ったことがない人は、この機会にぜひ登ってみてください。

私も実際、薬師岳に登った翌年に黒部五郎岳に登りました。

この順番で登ると、黒部五郎岳にもスムーズに登れますよ。

薬師岳への登り方については、こちらの記事で解説しています。

次は黒部五郎岳に登ろう

笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山(黒部五郎岳への縦走路から)

薬師岳に登るのもそんなに楽ではないはずです。

薬師岳に登れたら、次はいよいよ黒部五郎岳に登りましょう。

太郎平小屋を拠点に薬師岳の登山を無事にすることができたら、実はあとはプラスαの行動をするだけで大丈夫です。

薬師岳に登れるかどうかというのが、やはりひとつの目安になります。

残りのポイントは、いたってシンプルです。

以下の2点です。

十分なの水分の確保を!

黒部五郎岳に登るうえで最も重要なことは、十分な水分を確保することです。

太郎平小屋から黒部五郎岳までは、途中に山小屋もなければ水場もありません。

しかも行程は小屋からピストンで往復9〜10時間のロングルートです。

では、必要な水分量はどれくらいか。

一般的には次の計算式で計算ができます。

必要水分量(ml)=体重(kg)×行動時間(H)×5(ml)

体重70kgの人が10時間歩いたとすると、単純に3.5リットルの水分が必要になります。

ペットボトル7本です。

これくらいの水分を担いで歩かなければいけないということを頭に入れておいてください。

黒部五郎岳に登った帰り道に500mlのペットボトル一本だけを持ってトレランしている人がいましたが、ゾッとしました。

あの後何もなければいいのですが、、、

登山での水分補給については、こちらで記事にしていますので、併せてお読みください。

できる限り早く出発する

黒部五郎岳に登るうえでもうひとつ大切なことは、できる限り早く出発するということです。

太郎平小屋から黒部五郎岳までの間は、樹林帯がほぼありません。

ということは、天気のいい日は一日中炎天下の中を歩くということになります。

そうすると遅く出発するほど熱中症のリスクが高まることは簡単に予想できますよね。

私が登った時は、朝2時に出発して昼の12時には太郎平小屋に戻ってきました。

海の日の3連休で一日中雲ひとつない快晴でした。

出発から朝の7時くらいまでは涼しく快適に歩くことができました。

10時間のうち半分の5時間は涼しいという状態でした。

これって、とても重要なことです。

夜が明けて小屋でゆっくり朝食を取ってから出発していたら、こうはいかないはずです。

登山中ずっと直射日光を浴び続けることになります。

こうなると、もう地獄です。

太郎平小屋に泊まった際に、同じく黒部五郎岳に登るという年配の男性とお話をしました。

その男性とは、帰り際に北ノ股岳山頂ですれ違いました。

小屋からまだ2時間くらいの距離なのに、既に死にそうな顔をしていました。

軽い熱中症になっていたんじゃないかと思います。

怖いですよね。

ですので、とにかく早く出発するということを忘れないでください。

これは登山の基本中の基本ですが、黒部五郎岳に登る時ほどこの事の重大さを思い知らされることはありません。

ぜひ心の中に留めておいてください。

まとめ

北アルプス最奥の山のひとつである黒部五郎岳に登るには、素直に富山県側の折立登山口から登るのがおすすめです。

とはいえいきなり登るのは大変ですので、まずは折立登山口から太郎平小屋に泊まって薬師岳に登ってみましょう。

これがクリアできたら、あとはプラスαの行動をするだけです。

①十分な水分を確保する

②できる限り早く出発する

以上の2点に尽きます。

さあ黒部五郎岳は自分には遠いと思っているあなたも、段階を踏んでいけば必ず登れますので、ぜひチャレンジしてみてください👍

黒部五郎岳の山頂に立てば、まさに360度の大パノラマがあなたを待っています。

御嶽山、乗鞍岳、槍ヶ岳、鷲羽岳、水晶岳、薬師岳などなど、北アルプス大集合です。

あの感動をあなたにも味わってもらいたいです。

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