登山では登りが優先なので、下りの人は登りの人を先に行かせてあげましょう。
登山を始める前にネットや雑誌を読んだりすると、このようなことを目にすることが多いんじゃないでしょうか?
私も登山が駆け出しのころは、登山道でのすれ違いの時は、いつも気になっていました。
この記事では登山初心者の人向けに、登山中のすれ違いで注意することやコツなどについて説明していきます。
登山中のすれ違いって気を使いますよね
登り下りにかかわらず、一般的に登山道で人とすれ違うケースについて、まずは見ていきたいと思います。
ご存知のとおり、街中の普通の道とちがって、登山道はとても狭いです。
場所によっては、人が一人通れるだけの幅しかないところもあったりします。
それが崖を削って作られたような登山道で、前から人が歩いて来るのが見えたらどうしますか?
日本人なら、「お先にどうぞ」とお互いに声をかける人が多いと思います。
もちろん謙虚な国民性だからというのはあるかもしれませんが、それは建前ですよね。
本音はというと、自分が先に行ってしまうと、待たれるので急がなきゃいけないし、見られてると緊張するから嫌だな、という気持ちが大きいんじゃないでしょうか。
私はもうかれこれ9年ほど山に登っていますが、いまだにこういう場面にはよく遭遇します。
こういう時は、なるべく「歩くのが遅いので」とか「ゆっくり行きたいので」などと理由をつけて、対向者の人に先に行ってもらうようにしています。
それでも先にと言われた時は、遠慮なくゆっくり慎重に通過させてもらってます^_^
このように、登山道では道が狭いことが多々あるので、対向者とのすれ違いは気を使いますよね。
すれ違いは登り優先がルールなの?
登山道でのすれ違いは実際に多いし、気も使うことが多いことが分かったかと思います。
それでは登っている時は、下りの人よりも優先されるのがルールなのでしょうか?
基本的には、それで正しいと思います。
いろいろ理由はあるかと思います。
・下りより登りの方が大変だから
・登っている時は基本的に下を向いているから
・登山の常識だから
ざっとこんな感じですかね。
下りより登りの方が得意という人もたまにいるようですが、大抵の人は登りの方が辛いかと思います。
辛そうにに登ってくる人を見ると、お先にどうぞと言ってあげたくなるのが、人情ですよね。
この時に軽く挨拶をして、相手を励ましてあげたりすると、結構喜ばれますし、少し会話ができたりします😊
些細なことですが、山でのこういった出会いが、その後もずっと忘れられない良い思い出になることが多いので、不思議です。
ぜひ皆さんも登りの人に励ましの言葉を掛けてあげて、素敵な出会いを見つけてください❗️
また、登っている時は案外気が付きませんが、下っているときに上から見下ろすとよく分かることがあります。
登っている人って、みんな下を向いて歩いてるんだなって。
登山道は岩やら木の根っこやらが多く、とても歩きにくいので、足元を見ながら慎重に歩きます。
特に初心者や年配の方は、登ることで精一杯で、前なんて見て歩いていません。
登りの人を優先させるというよりは、自然と譲ってしまう、という方が正しいかと思います。
あと、よく登山中にもめるというか、一悶着があるのが、登る人より先に下りの人が通過した時です。
「登山では登りが優先」というルールを信じてやまない人からすると、とても腹立たしい😡わけです。
これが結構厄介なのです。
私も下山中に何度も横で「登りが優先じゃないの?」と囁かれたことがあります。
でも、そういうことを言う人って、初心者だったり、自立した登山ができていない人だったりします。
自立していないというのは、いつもツアー登山などで人について行くだけだったり、自分で計画を立てて登山をしていない人のことです。
それなりに山の経験がある人であれば、登りも下りも臨機応変に対応できるはずです。
例えば、お客さんを連れた登山ガイドであれば、登りの人数が多い時は、「先に下りてください」と言ってくれます。
高齢だけれど経験豊富な登山者であれば、「ボチボチ登りますので、先に下りてください。危ないですから、急がないで下さいね。」なんて言ってもらえることもあります。
こういう時は、とてもほっこりした気持ちになります😊
私もすれ違った人に少しでもいい気持ちになってもらえるような登山者になれればいいな、と常々思います。
この様に、登山では登りが優先というのは、原則的なルールであり、マナーでもあるものの、状況によっては、下山する人を先に行かせてあげることも必要になってくるということがお分かりいただけたかと思います。
登山道では交通ルールの様に明確な法律はありませんが、登山者がよりスムーズに行き来ができる様に自分でも工夫しながら歩くことが大事ですよね。
車の運転と一緒ですね。
要するに、気配りです^_^
後ろから来る人にも気配りを
これまでは前から来る人とすれ違う時に注意すべきことなどを書いてきました。
ただ、登山道を歩く上でもう一つ注意したいのは、後ろから近づいてくる人です。
特に登山初心者の人に多いのですが、山に登り慣れていないことから登ることに必死すぎて、周りが全く見えていない人、いませんか?
とても登るスピードが遅いので、それなりの登山経験がある人からすると、ペースを乱された気がして、ストレスを感じることも少なくありません。
でも「どいてください」と言ったり、後ろから煽るわけにもいけませんので、相手が気づくまで我慢を強いられるなんてことはよくあります。
登ることが辛い時ほど、ぜひ一度立ち止まってみて、後ろを振り返ってください。
もし後ろから近づいてくる人がいたら、さりげなく道を譲ってあげてください。
きっと周りの人への気遣いができて感謝されることもあるでしょうし、自分の心にも少しばかりかの余裕ができるはずですよ😄
登山をはじめた頃は何もかもが新鮮で、多くの人は登山道具を選んだりすることに気が向きがちです。
でも、こういう周りを見て気配りをするという超基本的なことを気にするだけでも、周りの人に対する影響って格段に違ってきますし、何より自分の登山スキルが上がりますので、ぜひ意識してみてください❗️
大切なことは、何の道具を持っているかよりも、どういう風に登山道を歩くかです、とりあえずは。
まとめ
登山をする人の間では、登山道では登りが優先、というのが暗黙のルールになっています。
ほぼこれで間違いはないのですが、場合によっては下りの人を優先させるといった臨機応変な対応も必要になってきます。
また登りで苦しい時は、一度立ち止まって、後ろを振り返ってみてください。
気がついたら、後ろから人が近づいて来ているかもしれません。
その時はさりげなく道を譲りましょう。
譲った相手から感謝されることもあるでしょうし、きっと自分の心にも余裕ができると思います。
あまり登り優先のルールに縛られることなく、臨機応変に対応できる自立した登山者になりましょう。
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