毎年多くの観光客や登山客でにぎわう富士山。
「一生に一度は富士登山」といわれるくらいなので、こんなふうに考えている人が多いはずです。
富士山に登りたいと思っているけど、登山靴って必要なの?
スニーカーじゃダメなの?
富士山に登ったあとは登山の予定がないから、できれば登山靴は買いたくないんだけど、、、
この記事ではこんな疑問にお答えします。
<この記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・これまで日本百名山をガイドやツアーなしで80座登ってきた実績があります。
・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。
富士山に登るなら登山靴を履きましょう
これから富士山に登ろうと考えている人から出る一番多い疑問は、「富士登山に登山靴は必要か」というものです。
必要かどうかというのはさておき、結論からいうと、「登山靴は履いたほうがいい」ということです。
一番の理想は、登山靴を購入して、その後も登山を続けることです。
でも登りたいのは富士山だけで登山を続ける気がないという人もいると思います。
そんな場合は、登山靴をレンタルするというのもアリです。
そしてどうしてもお金がもったいないし、めんどくさいから、登山靴は履きたくないという人も少なからずいます。
そういう人はどうぞ勝手にしてください(^。^)
実際にスニーカーで富士山に登っている人もたまに見かけますので。
それでも、まだ登山靴のことが気になるのなら、この後もこの記事を読んでみてくださいね😁
そもそも登山靴は必要なのか?
富士山に登る以前に、そもそも山に登るのに登山靴は必要なのかという問題があります。
どうでしょうか。
結論からいうと、、、
いりません。
いりませんというと語弊がありますので、
もう少し丁寧にいうと、
「登山靴がなくても山には登れるけど、絶対にあったほうがいい」
というのが伝えたいことです。
登山靴がなくても山に登れるというのは、分かりますよね。
極端な話をすれば、昔の人は足袋を履いて山に登っていたわけですから。
ひと山越えるのにワラジ○足必要だったなんていう言いまわしを聞いたことがありますよね?
なので、登山靴がなくても山に登ることはできます。
登山靴がないと山に登れない理由を説明することは、少なくとも私にはできません。
でも、山に登るなら登山靴は履いた方がいいに決まっています。
それはなぜか?
登山靴を履くと足が疲れにくくなるし、ゲガの予防にもなるからです。
登山をしたことがない人や、短時間しか山に登ったことがない人には分からないと思いますが、登山道を歩くととても足が疲れます。
それは重い登山靴を履いているからではなく、登山靴を履いていても、そもそも登山というのは疲れるからです。
その足の疲れを少しでも和らげてくれるのが、登山靴です。
登山靴のソールは厚くてとても硬くなっています。
ソールが硬いおかげで、ゴロゴロとした石や岩、木の根っこなどの不安定な道を長時間歩いても足への負担が軽減されるんです。
また登山靴は生地も硬くできています。
生地が硬いおかげで、不安定な地面の上でも足がグラつかずに安定して歩くことができます。
足元が不安定だと、安定させようとして無駄な力が入るんです。
これを長時間続けると足が疲れてしまうというのは、考えなくても分かりますよね。
あと登山靴の一番の役割は、ケガの防止です。
登山中にケガをするとどうなるか分かりますか?
軽いすり傷や少し足をひねったくらいなら大丈夫ですが、骨折なんてした日にはもう少し大変です。
登山道には道路はありません。
何時間も歩かなければ、車のあるところには着けません。
つまり、遭難です。
よくテレビや新聞などのニュースで見かけるヤツです。
ニュースに出てくるのは、滑落や道迷いがほとんどですが、ケガによって自力で下山できなくなるのも立派な遭難です。
そうなんです。
ケガによる遭難にならないためにも、登山靴は必要なんです。
登山靴が頑丈に作られているのは、そのためなんです。
ソールが硬く足首をしっかりと固定していると、足をひねりにくくなります。
登山道は大きな石や岩、気の根っこなんかでとにかく足元が不安定です。
ちょっとしたつまずきでも簡単にねんざをしますし、場合によっては骨折だってします。
私もこれまで登山中に何度も大きく足をひねったことがあります。
登山靴を履いていなかったら間違いなく骨折していたなと思って、冷や汗をかいたことは数えきれません。
富士山に登るにしても、同じです。
富士山は火山なので、登山道はほぼ砂利や石、岩です。
つまり、つまずきポイントが満載です。
もしケガをしたら救助の人に助けてもらえばいいですか?
救助には莫大な費用やリスクをともないます。
ヘリコプターを飛ばせば、数十万から100万円単位のお金が必要になります。
ヘリが飛べば、当然墜落のリスクもあります。
救助する人が救助の際に事故で死んでしまうということだって実際にあります。
かなり大ゴトですよね。
少しでもそうならないためにできることのひとつが登山靴を履いて登山をするということです。
どうですか?
まだお金がないからとか、面倒だからといってスニーカーで富士山に登りますか?
今の時代、登山靴くらいレンタルもできます。
登山をするなら登山靴をちゃんと履いたほうがよさそうですよね。
富士山に登るにはある程度のトレーニングも必要
登山をするには登山靴を履いてくださいということをしつこく説明してきました。
では、登山靴を買ったり、レンタルをしたらすぐに富士山に登れるかというと、どうでしょうか。
基本的にはむずかしいでしょうねぇ。
富士山に登るには、登山の基礎体力が必要になるからです。
つまりトレーニングが必要となります。
ちなみに富士山の登頂率は、一般的に3分の2程度といわれています。
これが登山初心者ともなると、50%程度まで下がります。
なぜ富士山に登頂するのがこんなにもむずかしいのでしょうか。
大まかにいって理由は2つあります。
①高山病になりやすいから
②登山時間が長くて大変だから
まずは高山病について。
富士山は標高が3776mもあります。
言わずと知れた日本一標高の高い山です。
登山に慣れた人でも3000mを超えるような山に登れば、多かれ少なかれ高山病の症状が出ます。
富士山は3000mどころか4000mに迫る山です。
こんな山に登山をしたことがない人がいきなり登ろうとしたら、どうですか?
高山病になる確率は非常に高そうですよね。
あなたも知ってのとおり、高山病になると頭痛やめまい、嘔吐、意識障害などの症状が出ます。
そして重症化すると最悪の場合、死に至ることもあります。
富士山では毎年高山病が原因で登頂を断念する人がとても多いです。
もちろん体質には個人差がありますので、高山病になりにくい人もいます。
でも、大半の人は高山病との戦いになります。
なので、富士山に登る前には事前に他の山で標高慣れのトレーニングをしておくのがオススメです。
手軽に登れてそれでいて標高も高い乗鞍岳(3026m)なんかがオススメですよ。
高山病については、こちらの記事で詳しく解説しています。
次に登山時間が長いことについてですね。
富士山は標高差がかなりありますし、距離もかなり歩くので、歩行時間が長くなります。
初心者の人だと往復で10〜12時間は考えておいた方がいいでしょう。
10時間ですよ。
10時間も歩いたこと、ありますか?
実際に富士山に登ると分かりますが、8合目から9合目あたりまで来ると空気が薄くなってきて、頭がボーッとしてきます。
そうすると、次第に足が鉛のように重く感じて、なかなか前に進まなくなります。
時間ばかりが過ぎていきます。
富士登山は思った以上に時間がかかります。
なので、まずは長い時間山に登ることに慣れるトレーニングが必要になります。
そして長時間山に登るというのは、登山靴を履いて長い時間山に登ることに慣れるということでもあります。
登山靴は重くて硬いので、慣れないうちは歩きにくいですし、とても疲れます。
でも慣れてくると、普通の靴では考えられないくらいの安定感と疲労の少なさを体感できるはずです。
富士山に登る前には、ぜひ登山靴を履いて、長い時間山に登るという訓練をしてみてください。
登山靴を履いて事前に登山のトレーニングをする。
たったそれだけでも、いきなりスニーカーで登山をするよりもはるかに体の負担が少なくなるはずです。
せっかく日本一の山に登るんですから、少しでも思い出に残るものにしたいですよね。
最初はレンタルから始めるのもアリ
富士山に登るには登山靴は必要か。
登山をするなら登山靴を履きましょう。
こんな話をしてきました。
少しは納得してもらえましたか?
登山靴が必要なのはなんとなく分かったけど、やっぱりいきなり購入するのはチョット、っていう人もいると思います。
なので、そんな人には登山靴のレンタルがオススメです。
インターネットでの注文で手軽に借りることができますし、返却も郵送でOKです。
汚れても掃除の必要もありません。
気に入ったら、そのまま購入することもできたりします。
借りる商品は毎回きれいにクリーニングがしてあるので、清潔ですよ。
富士山なら現地に店舗があったりするので、かなり使えると思いますが。
まとめ
いかがでしたか。
富士山に登るのに登山靴が必要なのかという疑問は解消されましたか?
まずは登山靴を買うなりレンタルするなりして、登山靴で山に登ることに慣れてください。
そして標高の高い山にも登って高山病対策をしてください。
そうすればグッと富士山登頂に近づくはずですよ。
また、富士登山の準備をしているうちに、登山の楽しさにも気づくはずです。
富士山をきっかけに登山が趣味のひとつになる。
そうなれば最高ですね❗️
最後までお読みいただきありがとうございました😊
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