そろそろ北アルプスに挑戦したいけど、どこの山から登ったらいいの?
オススメの時期はあるの?
この記事では、こんな疑問に答えます。
北アルプスはいつからいつまで登れるの?
初めて北アルプスの山に登ろうと思ったときにまず考えるのが、1年のうちで登れるのはいつなのかということではないかと思います。
一般的に北アルプスの山に登れるのは、5月から10月ころまでです。
それ以外の時期は、いわゆる冬山となります。
冬の間は道路も閉ざされていることが多いので、入山するだけでも大変な思いをします。
しかも入山をしたところで山小屋はやっていないという状況です。
このように北アルプスの冬はとても厳しいので、初心者のうちは登山の選択肢には入れない方がいいでしょう。
熟練者でないのなら、5月になったらようやく少しずつ登り始めることができるというイメージです。
ゴールデンウィークの北アルプスはまだ雪山
長い冬が終わりいよいよゴールデンウィークになりました。
オートキャンプをするにはとてもいい時期になりましたが、北アルプスの山はどうでしょうか。
毎年ゴールデンウィークには涸沢ヒュッテや燕山荘をはじめ多くの山小屋がシーズンのスタートを切ります。
長期休暇ということもあり、多くの登山者で賑わいます。
とはいえ、そこは依然として雪山です。
いったん天候が崩れれば、場合によっては吹雪くこともあります。
そして毎年のように雪崩事故や遭難による死亡事故があるヘビーな環境下にあるわけです。
したがって、初心者がゴールデンウィークに北アルプスに入るのは、避けた方がよいといえます。
どうしても行きたいというのであれば、上高地を散策したり、ゴンドラに乗って八方尾根を散策するくらいにしておくのがよいでしょう。
それでも満足できずどうしても山に登りたいなら、天気のいい日を狙って乗鞍岳に登るのがオススメです。
4月の中旬くらいになると、麓の乗鞍高原駐車場から春山バスが出ています。
残雪を利用した春山スキーを楽しむ人に人気ですが、残雪の乗鞍岳の登山も楽しむことができます。
気になる方はぜひ一度行ってみてください。
乗鞍岳がスキー場になっている不思議な光景に出会えますよ。
6月は残雪の時期。足慣らしをしよう。
ゴールデンウィークを過ぎると、北アルプスの山も少しずつ雪溶けが始まります。
ただし雪溶けが進んでいるとはいえ、まだ残雪期です。
本格的に3000m級の山に登るにはまだ時期としては早いのかもしれません。
雪が緩んでいて道が崩れやすかったり、雪で夏道が見えずにルートを見失うリスクが高いからです。
ここは登りたい気持ちをグッと抑えて、足慣らしの登山をしましょう。
例えば、
奥穂高岳や北穂高岳に登るのではなく、途中の涸沢まで登ってみる。
鹿島槍ヶ岳まで登るのではなく、途中の種池山荘や爺ヶ岳まで登ってみる。
そもそも冬が終わっていきなり3000m級の山に登るのは大変です。
まずは冬の間に鈍った足を慣らすための登山をすることをオススメします。
また、少しずつ標高慣れをするという意味合いもあります。
この時期は、登山本番の準備期間と捉えるとよいかと思います。
7月から8月が夏山の最盛期
ガマンの準備期間も終わり、いよいよ夏の到来です!
7月から8月にかけては、夏山登山のトップシーズンです。
登る山の選択さえ間違えなければ、登山の経験値は関係なく誰でも北アルプスの山に登れる時期です。
特に梅雨明け10日間は晴天率が高いと言われていますので、そこに狙いを定めるのがオススメですよ。
どこがオススメの山というのはなく、自分のレベルに合った好きな山に登ってください。
天気を慎重に見極めながら、存分に登山を楽しみましょう!
そして8月もお盆を過ぎると、急に秋めいてきます。
朝晩が冷え込むようになりますので、防寒対策はしっかりとしておきましょう。
夏山の時期は意外と短いものです。
登れるチャンスを逃さないように、天気予報のチェックとスケジュール管理はしっかりとしておきましょう。
台風さえなければ絶好の登山シーズンの9月
夏も終わり9月になると気になるのが、台風です。
毎年天気予報とにらめっこをしながら山行の予定を立てる時期です。
でも台風さえなければ、実は7月や8月よりも天候が安定することが多いのもこの時期ならではです。
真夏の時期は気温が高いので、午後になると天候が急変することが多いのですが、9月ころになると、一日中天候が安定している日が結構あります。
ですので、実は一年の中で9月こそが一番登山に適した時期なんじゃないかと、私は考えています。
しかもですよ、9月はシルバーウィークもあります。
もし運良く天気がいいシルバーウィークを迎えることができたら、もう最高ですよね。
この時期は何泊かして憧れの縦走登山を楽しむのがオススメです。
北アルプスで比較的歩きやすい縦走路は、燕岳から常念岳までのルートです。
燕山荘で一泊、常念小屋でもう一泊すれば、北アルプス初心者でも難なく歩き通すことができます。
しかも天気に恵まれれば、終始槍ヶ岳をはじめとした北アルプスの大絶景を見ながら歩くことができる、まさに天国のようなコースです。
私も北アルプス初心者のころにこの縦走路を歩きました。
あまりの景色の良さに、今でもあの時の記憶が蘇ってきます。
補足ですがこのコースは、入山口と下山場所が違いますので、電車とバスで行くのがオススメです。
あと、裏ワザ的なお話をしておくと、この時期は台風とうまく付き合うといいことがあります。
台風が近づいてくるとすぐに山行の予定をキャンセルしがちですが、「なんとかギリギリ登れないか」と考えてみることです。
台風が来る前に下山してなんとか無事に家にも戻ってこれたという経験を私は何度もしています。
この場合、おいしい話があります。
それは山小屋などが空いているということです。
人気の山小屋でも台風が近づいて来ると、キャンセルが急に増えます。
家に帰れなくなると大変なので、当然ですね。
でも、こんな時が狙い目だったりします。
天気が悪そうでも、一度じっくりと考えてみてください。
9月は台風とうまく付き合いながら登山するのがいいですよ。
9月下旬から10月上旬にかけては山岳紅葉の季節
9月のシルバーウィークの登山を存分に楽しむと、北アルプスではそろそろ紅葉の時期が始まります。
日本一の山岳紅葉とも称される涸沢カールの紅葉🍁は、登山者なら知らない人はいないくらい有名です。
シーズン中は常に多くの登山客で賑わう涸沢ですが、一年中でこの時期は最も混みあいます。
よくニュースなどで話題になりますが、1000張以上のテントが張られる光景はまさに圧巻です。
木々が色づき始めると、涸沢ヒュッテのホームページから紅葉の進捗状況が発信されます。
9月の後半は毎年多くの登山者がソワソワする時期なんです😊
涸沢は上高地から片道6時間かかりますが、道はなだらかで危険箇所もほとんどありません。
ですので、北アルプス初心者でも比較的簡単に行くことができます。
秋になったら、涸沢にぜひ足を運んでみてください。
この世のものとは思えないほど素晴らしい紅葉を目にすることができますよ。
11月から4月にかけては雪山の季節でオフシーズン。
紅葉の見ごろが終わると、次第に北アルプスにも雪が降りはじめます。
11月になると、北アルプスの山小屋はほとんど閉まってしまいます。
つまり、オフシーズンです。
一般の登山者が立ち入る世界ではありませんので、冬を越すまでゆっくりと待ちましょう。
来年も楽しく北アルプスの山に登れることを願って。
まとめ
いかがでしたか。
季節ごとに北アルプスの様子を説明し、その時々にあった登山プランをご紹介してきました。
冬の間は、一般の登山者は立ち入れない世界です。
ですので、春になったら標高慣れの意味も含めて、少しずつ足慣らしの登山を始めましょう。
真夏の時期は、目一杯夏山登山を楽しみましょう。
9月は台風さえなければ、比較的気候も安定します。
実は登山に一番適した時期かもしれません。
好天とシルバーウィークが重なれば、最強です。
何泊かして縦走登山をするのがオススメです。
秋は紅葉が最高です。
涸沢カールの紅葉は感動ものです。
紅葉が終わると、また冬支度です。
北アルプスの一年はこんな感じです。
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