高尾山は日本一登山者の多い山です。
年中季節を問わず、いつも多くの観光客や登山客でにぎわっています。
なので、高尾山に登る前にアレコレと調べる人は多いのではないでしょうか。
登山をしたことがないけど、今度高尾山に登ろうと思っています。やっぱり登山用の持ち物が必要になりますか?
これから登山を始めようと思っていて、手始めに高尾山に登ろうと考えています。まず揃えるといい装備は何ですか?
この記事では、こんな疑問にお答えします。
<この記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・これまで日本百名山をガイドやツアーなしで80座登ってきた実績があります。
・背伸びをしない分かりやすい文章を心がけています。
高尾山に登るのに登山用の装備は必要なのか
これから高尾山に登ろうと考えている人の中には、
「高尾山に登るのに、はたして登山用の装備が必要なのか」
と考えている人は多いはずです。
結論から言ってしまえば、
ただ山頂に立ちたいというのであれば、登山用の装備は特に必要はありません。
高尾山にも登山道はいくつかありますが、一番簡単で安全な1号路を歩いて行けば、普段着にスニーカーでも何の問題もありません。
それにいざとなれば、リフトやゴンドラといった乗り物もありますしね。
登りも下りもゴンドラに乗ってしまえば、往復1時間くらいしか歩かなくても大丈夫ですよ。
でも、
それじゃツマラナイ。
高尾山には登山に行きたいんですけど。
そう思う人はもう少し考える必要があります。
どんな目的で登るのかによって必要なものは変わる
もしあなたが、高尾山は単なる観光ではなく、登山を楽しみたいと考えているのならば、どんな目的で登るのかを考えてください。
観光よりは登山に近い感じで、でも気軽に登りたい。
なるべく登山として登りたい、でも楽をして登りたい。
ガッツリ登山を楽しみたい。
トレーニングとして登りたい。
さまざまだと思います。
同じ高尾山に登るにしても、登山道はいくつかありますし、乗り物もあります。
どの道で登るか、どのように登るかで難易度は違ってきますし、必要な持ち物も異なってきます。
当然ですよね。
では高尾山で代表的な2つのコースを登る場合に必要な持ち物について考えてみましょう。
猫も杓子も歩く1号路
まずは1号路から。
猫も杓子も、老若男女が歩くのが1号路です。
この登山道は、全て舗装されています。
なので車も普通に通っていきます。
もちろん、登山道の途中にあるお茶屋さんの人や薬王院のお坊さんなど高尾山の関係者のみですが。
終始かなり急な道ではあるけれど、危険な箇所はひとつもありません。
岩や木の根っこといった障害物もなく安定して歩けます。
なので別にスニーカーで歩いたって全然問題はありません。
ただしヒールの高い靴やサンダルはさすがに避けた方がよいでしょう。
また、山頂までの道のりには、売店や休憩所、乗り物の駅などもあるので、安心して歩けます。
飲み物や食べ物も途中で買うことができます。
実際に歩いている人のほとんどが観光客なので、登山と考える必要はまったくありません。
つまり、登山用の装備は必要ありません。
ですので、ただ単に高尾山の山頂まで行きたいだけの人は、1号路から登ればよくて、しかも特に登山を意識した持ち物も必要はありません。
1号路がどんな道なのかを具体的に写真を交えて解説しているこちらの記事もあわせてお読みください。
本格的な登山が楽しめる稲荷山コース
でも、せっかく登山をしようと思って高尾山に行くのだから、ちゃんと登りたいという人もいますよね?
そういう人はぜひ稲荷山コースを登ってみてください。
稲荷山コースを分かりやく解説したこちらの記事もあわせてお読みください。
多くの写真を使ってとても分かりやすく解説しています。
結論からいうと、稲荷山コースに関しては、登山の最低限の装備は必要になります。
もちろん、普通の服装で靴もスニーカーで登っている人はいます。
でも、稲荷山コースは1号路とは違い、一般的な登山道と考えた方がいいでしょう。
山頂までは標準的な時間で1時間半くらいかかります。
したがって、最低限の登山装備は必要になります。
リュックサック、登山靴、雨具、水分、お菓子などの食べ物は持っておいた方がいいでしょう。
稲荷山コースの登山道は、実に変化に飛んでいます。
稲荷山コースは、階段あり、岩場あり、木道あり、ぬかるみありと、一般的な登山道に近いものがあります。
スニーカーでも歩けなくはありませんが、足場が不安定な箇所が多いので、ねんざをするリスクが高くなります。
高尾山とはいえ、足をひねって骨折でもしたら、自力で下山をすることがかなり難しくなります。
自力で下山できなくなると、どうなるか。
遭難です。
救助が必要になります。
別に道迷いだけが遭難ではありません。
なので、登山靴を履いたほうが無難です。
また、途中に売店やトイレもありません。
水分や食べ物があると安心ですよね。
そしてこういったものを持ち歩くのに邪魔にならないリュックサックがあると便利ですよ。
手足が自由に動かせます。
あと気をつけておきたいのが、季節のことです。
1年のうちのほとんどは大丈夫なのですが、冬場だけは注意が必要です。
なぜなら道が凍結するからです。
初心者でもとても歩きやすい高尾山ですが、道が凍結している場合は話は別です。
稲荷山コースの中には、道が細いところもありますし、よく見ると100メートルくらい下まで切れ落ちた崖みたいなところも実はあります。
アイゼンやチェーンスパイクといった冬用の装備を持たずに行って、何かの拍子にツルんといって、そのまま崖下に落ちたら、、、
大変ですよね。
最近は温暖化のせいか、登山道が凍結することも少なくなりましたが、油断は禁物です。
冬場に高尾山に行く場合は、事前に情報を仕入れておきましょう。
自分には無理そうなら、登らないという選択をしてください。
ということで、1号炉の場合とは違い、稲荷山コースの場合はある程度登山に適した持ち物が必要だということが分かりましたか?
高尾山の先を見据えて
これまで1号路と稲荷山コースを登る場合、それぞれに最低限あった方がいい持ち物について説明してきました。
たった一回だけ高尾山に登るだけという人や、山は高尾山にしか登らないという人ならばこれまでの説明の内容で問題はありません。
でも、これからも登山を続けていきたいと考えている人は、ぜひある程度の装備品を揃えることをオススメします。
具体的には、次の3つです。
・登山用のリュックサック(ザック)
・登山靴
・レインウェア
いわゆる登山の三種の神器ですね。
高尾山をきっかけにこれからも登山を続けていきたいと考えているならば、上の3つに関しては登山用のちゃんとしたものを買いましょう。
登山用品店で買えば間違いありません。
そして買ったら、実際に身につけてみて高尾山で練習をしましょう。
ザックには水やスポーツドリンクなどの水分、お菓子などの行動食、レインウェア(上下が分かれたセパレイトタイプのもの)などを詰め込んで、その先に登る山を見据えた登山をしてみてください。
高尾山の稲荷山コースなら登山道が変化に飛んでいますので、登山の基礎となることを多く吸収することができます。
ぜひ、高尾山を皮切りにあなたの素晴らしい登山ライフをスタートさせてください。
次々と新しい世界が開てくる登山って、本当にいいものですよ。
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