登山を始めたら百名山に登りたいと考える人は多いはずです。
100個もあるとどの山から登ったらいいか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、これから初めて百名山に登ろうと考えている人でも比較的登りやすい百名山を10座ピックアップしてみました。
まずこの10座から登ってみてください。
あっという間に10分の1をクリアできますよ。
<本記事の信頼性>
・筆者は登山歴9年。
・日本百名山を80座登った実績があります。
霧ヶ峰 1,925m(長野県)
霧ヶ峰は八ヶ岳中信高原国定公園のほぼ中央部に広がる高原で、最高峰の車山をはじめ蝶々深山や鷲ヶ峰などの峰々と八島湿原などの湿原から構成されています。
夏に咲き乱れるニッコウキスゲの大群落が名物となっています。
登山道は、全体を通してゆるやかなアップダウンを繰り返すようになっており、登山というよりはハイキングといった感覚です。
単純に最高峰の車山を目指すだけなら、車山肩駐車場から歩けば1時間もかからずに山頂に着くことができます。
車山肩にはオシャレなカフェのあるコロボックルヒュッテがあります。
おいしいコーヒーやケーキ、軽食などがいただけますので、散策のついでに寄るのがおすすめです。
霧ヶ峰のおすすめの登り方や過ごし方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
美ヶ原 2,034m(長野県)
美ヶ原は南北に8km、東西に4kmも広がる広大な高原台地です。
日本アルプスや八ヶ岳を見晴らすことができる絶好の展望台です。
美ヶ原のシンボルの「美しの塔」の近くの山本小屋の前の駐車場に車を停めて歩くと最高峰の王ヶ頭までは1時間半ほどで行けます。
しかもほぼ平坦な広い砂利道なので、登山というよりは高原の散歩といったところです。
美ヶ原は広大な牧場となっており、毎年5月下旬になると麓にいた牛たちが放牧されます。
牛を見ながらのんびりと癒されながら歩けるのが、美ヶ原です。
百名山にもこんなご褒美的な山があります。
霧ヶ峰とセットで登ると効率的ですよ。
美ヶ原のおすすめの登り方については、こちらの記事をお読みください。
筑波山 877m(茨城県)
関東に住んでいる人なら、一番身近な百名山が筑波山です。
広い関東平野の端っこにポツンと佇んでいます。
標高は1,000mにも満たない山ですが、麓の標高が低いので、下から登るとそれなりに登山を楽しめます。
山頂からは関東平野を見下ろせる大パノラマが広がっています。
疲れたらゴンドラやロープウェイなどの乗り物にも乗ることができるので、登山初心者でも気軽に登ることができる山です。
筑波山の山頂周辺の奇岩・奇石巡りや自然研究路での植物観察をするだけでも楽しめます。
筑波山の登り方はこちらの記事で詳しく解説しています。
大菩薩嶺 2,057m(山梨県)
大菩薩嶺は山梨県北東部に横たわる大菩薩山塊の最高峰です。
首都圏からのハイキングコースとしてとても人気が高い山となっています。
標高1,590mの上日川峠まで道路が通じているので、標高差は450mほど。
しかも登山道はゆるやかで危険箇所もなく、山頂までの歩行時間は1時間半程度なので、ハイキング気分で登れる易しい山です。
詳しくは大菩薩嶺への登り方を解説したこちらの記事をお読みください。
天城山 1,406m(静岡県)
天城山は伊豆半島の中央部に連なる山脈の総称で、最高峰は万三郎岳です。
文豪川端康成の小説「伊豆の踊子」でもその名をよく知られています。
都はるみの「天城越え」のイメージの方が強いかもしれませんが😅
天城山はアマギシャクナゲの一大群生地となっており、毎年5月中旬から下旬が見頃となっています。
その時期は多くの登山客で賑わいます。
登山口の天城高原ゴルフ場から2時間半で山頂に着くことができます。
百名山の中では初級者向けの山であるといえます。
温暖な伊豆半島にある山なので、4月〜11月と登山可能な時期が長いのも初心者には朗報ですよね。
天城山の具体的な登り方については、こちらの記事をお読みください。
伊吹山 1,377m(滋賀県)
滋賀県の最高峰の伊吹山は、高山植物が咲き乱れる花の宝庫です。
約1,200種の植物が自生するといわれています。
有料道路の伊吹山ドライブウェイ(3,140円)を利用すれば、ほぼ山頂付近まで車で行くことができます。
山頂の駐車場には売店もあり、まさに観光地といった趣きです。
またしっかりと登山をしたければ麓から登ることもできます。
初夏には山頂でのご来光を求めて登る夜間登山も人気のようです。
とにかく効率的に山頂を踏みたいという人は、ドライブウェイの利用をおすすめします。
伊吹山の登り方については、こちらの記事で解説しています。
大台ヶ原山 1,695m(奈良県・三重県)
大台ヶ原山は年間降水量5,000㎜と世界有数の降水量を誇る山です。
「日本百名山」の中でも「大台ヶ原に登って雨に遭わなかったら、よほど精進のよい人と言われる」と書かれているほどです。
湿潤な気候が生み出す原生林の樹木の下に敷き詰められた緑の絨毯のような苔は一見の価値があります。
大台ヶ原山は山頂付近まで道路が通じているため、駐車場から40分ほどで最高峰の日出ヶ岳山頂に着くことができます。
ピークハントが目的の人にはとてもコスパのいい山になります。
遠方から登りに行く人は、近くにある大峰山とセットで登ると効率よく登ることができますよ。
安達太良山 1,700m(福島県)
安達太良山は、万葉集にも詠まれ、古くから南東北の名山として名高い山です。
高村光太郎が詩集「智恵子抄」で詠んだたおやかな山容と荒々しい頂きの2つの顔を持つのが特徴的な山です。
山頂から東側の絨毯のような緩やかな山肌に染まる紅葉は、まさに絶景です。
一方、山頂を隔てて西側に目をやると、荒々しい爆裂火口があるのが分かります。
ここは火山であることを思い知らされます。
二面性を持ったとても印象深い山です。
ゴンドラに乗ると山頂までは1時間ほどで着くことができるので、登山初心者でも簡単に登ることができる山です。
安達太良山に登りたいと思ったらこちらの記事を読んでみてください。
蔵王山 1,841m(山形県・宮城県)
冬のスキーや樹氷で有名な蔵王山は観光気分で登れる初心者向けの山です。
ロープウェイを乗り継いで地蔵山頂から登るコースと蔵王レストハウスがある刈田岳方面から登るコースの2つがメインルートになります。
どちらのコースから登っても1時間以内で軽々と登ることができます。
刈田岳方面から登ると観光地としても有名な御釜を見下ろしながら歩くことができます。
とにかく道は広く危険箇所もないので観光がてら登るのがおすすめです。
蔵王山は火山なので、麓に温泉が湧いています。
蔵王温泉とセットで行きましょう。
蔵王の登り方についてはこちらの記事をあわせてお読みください。
八幡平 1,613m(岩手県・秋田県)
岩手県と秋田県の県境にある八幡平。
森と草原と水に彩られたおおらかな山陵を十分に楽しめる山です。
単に山頂に行くだけなら八幡平頂上バス停もしくは隣接する駐車場からたった30分で着くことができます。
百名山の中でも屈指の楽ちんコースです。
日本百名山の著者である深田久弥が「八幡平の真価は高原逍遥にある」が言うように、豊かな自然をじっくりと味わいながら歩くのがおすすめです。
また八幡平周辺は名湯の宝庫なので、温泉にもぜひ立ち寄りたいところ。
まとめ
今回ご紹介した百名山はすべて標高が2,000mに満たないいわゆる低山です。
標高が低いと高山病の心配がないので、登りやすいですよね。
また山頂に行くだけなら歩行時間が短く、誰でも簡単に日帰りができる山でもあります。
百名山が初めてなら、まずは今回ご紹介したような山から始めてみるのがおすすめですよ。
山に登ること、そして登山口まで移動することに慣れてくると、登山にも慣れてくると思います。
登山に慣れてくると、登山自体があなたの趣味になっているはずです。
さぁ、この記事を読んだあなたも新たな一歩を踏み出してみましょうよ。
今回は以上です。
<ガイドツアーのすすめ> 自分だけでは山に登るのが自信がないという人は、 登山ガイドツアーをうまく利用しましょう。 ガイドツアーは天候に柔軟に対応できないなどの デメリットはありますが、 現地までの交通手段や山小屋などの手配をしてくれます。 また登山中のペース配分の維持をしてくれたり 難所などでのアドバイスをもらえたりしてメリット はかなり大きいです。 クラブツーリズムは登山ガイドツアーを豊富に取り揃えています。 クラブツーリズムのガイドツアーから探す リンク先から「山旅・スポーツ」→「日本百名山特集」と クリックしていくと百名山の一覧が出てきて、 お好みのツアーを探すことができます。
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