【雨天や強風の時も焦らない】登山用テントの撤収のコツ

テント
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初心者
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登山用テントの張り方は分かったけど、撤収の仕方がよく分からない。

初心者
初心者

テントの撤収の仕方のコツなんかがあれば教えてほしい。

こんな疑問にお答えします。

今回はテントの撤収方法についての解説記事です。

設営方法については、こちらの記事をお読みください。

<本記事の信頼性>

・筆者は登山歴9年。

・日本百名山を80座登った実績があります。

・背伸びをしない文章を心がけています。

テントの中の荷物を整理する

テントを撤収する前にまずすること。

それは、テントの中にある荷物を整理することです。

テント泊をやると分かりますが、テントの中はあなたの部屋になります。

部屋なので使えば散らかります。

衣類から食料、食器類、水筒、ゴミ、シュラフやブランケットなどなど、ありとあらゆる物がテントの中で散乱しているので、まずこれらのものを整理することから始めます。

シュラフなどのなるべく大きな物からしまっていくのがおすすめです。

とにかくしまえるものは全部しまいます。

ザックに入れるのは、テントマットやグラウンドシート、テントくらいになるまで片付けてしまいます。

フライシートの汚れや水分を拭き取る

テントの中の荷物を片付けたら、テント の撤収に入ります。

まずはフライシートについた結露や汚れを拭き取ります。

山でテントを撤収するのは、ほとんどが朝です。

テントの中の温度と外の冷気との温度差で少なからずテントには朝露がついて濡れます。

これをしっかりと拭き取ってください。

給水速乾性のあるタオルを持っているととても便利ですよ。

100均で買えますよ。

あと雨の降った日は、降ってくる雨が地面に当たって跳ねた泥がテントの下の方に付いていることが多いです。

後でやると面倒なので、撤収の時に一緒に拭き取っておきましょう。

フライシートのペグを抜く

フライシートの拭き取り掃除が終わったら、次はフライシートを固定していたペグを抜きます。

この時に注意したいのが、ペグの紛失です。

必ず本数を数えながら抜いていって、一カ所に場所にまとめておきましょう。

ペグを抜くと大抵の場合、ペグに土がこびり付いてきます。

なので抜いたらすぐにその場に置いてしまいがちですが、あまりおすすめしません。

面倒でも抜くたびに決めた場所に置くようにしましょう。

登山用テントのペグは小さいので、何かと紛失しやすいからです。

登山用テントは極限的な環境でも耐えられるように、強固かつ必要最小限に無駄のないように設計されています。

そのためペグ1本でもなくしてしまうと、場合によっては辛い思いをすることもあるので、気を付けましょう。

もし不安なら、スペアを何本か持っておくといいですよ。

張り綱を元の状態に戻しておく

さて、フライシートを固定していたペグを抜き終わったら、張り綱を調整します。

ペグを抜いた状態では、張り綱は短くなっているはずです。

設営の時に、張り綱にテンションをかけるために短く調整しましたよね。

これを最長になるように、伸ばし切ります。

購入した時の状態に戻すということです。

仮にこの張り綱の長さを元の状態に戻すという作業しないと、次にテントを張る時に綱が絡まってほどきにくくなります。

なので面倒がらずに、ここは丁寧にいきましょう。

フライシートを取ってたたむ

次にフライシートを取ってたたみます。

初めのうちはキレイにたたみたいと思うかもしれませんが、ここはザックリといきましょう😁

基本的に地面に広げてたたむのはおすすめしません。

砂ぼこりや静電気で枯れ草や葉っぱなんかがくっついてくるからです。

なので、立った状態でたためるようにしましょう。

テントを設営した時に頂点になる場所をつかんで手をまっすぐ上に伸ばします。

そうするとフライシートが吊り下がった状態になります。

あとは端と端を重ね合わせていきどんどん小さくたたんでいきます。

イメージとしては、扇型を折って折って、どんどんコンパクトにしていくイメージです。

そうするとそのうち細長くまとまってきます。

そしたらあとはクルクルと丸めておしまいです。

簡単ですよね😄

購入した時、もともとはどういう風にたたんであったかなんて考えなくていいですよ。

本体四隅のペグを抜く

フライシートが片付いたら、次はテント本体の四隅に打ち込んであったペグを抜きます。

これで全てのペグが抜けたはずです。

ペグを抜くと粘土質の土がこびり付いてくることがよくあります。

ちなみに僕はあえて水筒に残しておいた水で流したりします。

そして残った少しの汚れと水分は、キッチンペーパーなどのちょっと硬めの紙で拭き取ります。

ティッシュじゃなくてキッチンペーパーは、テント泊では結構役に立ちます。

コッヘルについた汚れもゴシゴシと拭けますしね。

テント泊の際は、キッチンペーパーがあると断然便利ですよ。

テントを乾かす

ペグも抜き終わったら、次はテント全体を乾かします。

特に地面と接していた床面が湿っていることが多いので、テントを逆さにして乾かすといいですよ。

あとテントの下に敷いていたグラウンドシートも同じく湿っているので、やはり乾かしてあげましょう。

当たり前ですが、日が当たって風通しの良いところに置いておくと早く乾きます。

ただ乾くのを待つだけでなく、タオルや紙などで拭き取りながらやると効率よく乾かすことができます。

テントの中のゴミを取り除く

テントが乾いたら、たたむ前に中のゴミを取り除きましょう。

たった一泊と侮ることなかれ。

テントの中の荷物を全て片付けると分かりますが、テントの中はゴミやカスがいっぱいです。

普通のホコリ、靴を脱いだ時に出る砂や小石、靴下を脱いだ時に出る靴下の生地のカス、食事の時にこぼした食べ物のカス、シュラフから出た羽毛、髪の毛、虫の死骸などなど。

これ、一晩で普通に出ます。

こんなゴミを詰め込んだまま、次のテント泊までテントをしまっておきたくないですよね。

生地へのダメージも少なからずあるので、テントの中のゴミはしっかりと出して清潔にしてからしまうようにしましょうね。

本体のポールを抜いてたたむ

テントが乾いて中のゴミも取り除いて清潔になったら、いよいよ解体です。

テント本体から骨組みのポールを抜きます。

スリーブ式のテントの場合は引っ張って抜くのではなく、外に押し出すようにしましょう。

引っ張るとポールの中のゴムを痛めてしまいます。

そしてテントからポールを抜いたら、ポールを折りたたみます。

ここでは必ず守りたいルールがひとつあります。

それは内側から外側へ順に折りたたむということです。

決して外側から折りたたまないようにしてください。

外側から折りたたむとポールの中のゴムに異常な負荷がかかってしまいます。

その結果、ゴムが切れたり伸び切ってしまうリスクが高くなるからです。

取扱説明書にも書いてある基本的なことなので、忘れないようにしましょうね。

テント本体をたたんで収納する

ポールを抜くとテント本体の中にはまだ空気がいっぱい入っています。

なので小さくするために空気を抜いてあげる必要がります。

この時、テントの入り口のファスナーを少しだけ開けておいてくださいね。

すばやく空気を抜くコツは、テントを持ち上げて適当にボール状にまとめます。

あとは体全体を使って、ギュッと抱きしめるだけです。

そうすると空気が一気に抜けていくのが分かります。

実に雑な方法ですが、経験上コレが一番手っ取り早いです。

試してみてください。

あとは先ほどまとめたフライシートと一緒に本体をクルクルと丸めておしまいです。

設営した場所の原状回復をする

テントをしまったらそれで全てが終わりではありません。

テントを設営していた場所の原状回復をしてください。

とはいってもやる事はほとんどありません。

ゴミや食べ物のカスが落ちていないか。

ペグなどの小物が落ちていないか。

ペグ代わりに使用した石を元に戻しておく。

こんなことを確認する程度です。

キレイにして出ていかないと、次に来る人が本当に嫌な気持ちになりますので、必ず最終確認をしましょう。

雨の日の注意点

これまでは天気がいいことを前提に説明してきましたので、最後に悪コンディションの場合の注意点をお伝えします。

山の天気は変わりやすいので、急に雨が降ってくることも少なくありません。

あなたはさっさとテントを撤収したいのにいっこうに雨がやみません。

どうしたらいいでしょう?

そんな時は濡れることを受け入れてください。

山のテント場には雨宿りをするようなところはほとんどありません。

なので、雨が降っている時は濡れずにテントを片付けることは諦めるしかありません。

ただ、テントが濡れることは諦めるにしても、テント以外の物はなるべく濡らさないようにすることはできます。

テントを撤収する前に予めテントの中でテント以外の物を全てザックの中にしまい、ザックにはザックカバーまでしてから外に出すようにすればOKです🙆‍♀️

あとは濡れたテントを少しでも水を絞り落としてから、防水のスタッフバックやビニール袋にしまえば大丈夫です。

テントがずぶ濡れになることを受け入れる代わりに、それ以外の物は極力濡らさない、ということがポイントになります。

強風時の注意点

山では雨がよく降りますが、風が強いことも少なくありません。

テントを撤収する時に風が強い場合はどうしたらいいか。

ポイントは、テントやそれ以外の物が風で飛ばされないような処置を施すことです。

テントを片付ける前にテントの中で荷物をまとめてしまうというのは、雨の日の場合と一緒です。

あとは張り綱を近くの木に結びつけておいたり、テントと自分の体とをカラビナでつなぐなんて方法も考えられます。

荷物でいっぱいになったザックを重しにするというのは、絶対にやったほうがいいでしょう。

ハードなコンディションでの設営や撤収では、予想外のことが起こりえます。

ここに挙げた方法はほんの一例なので、皆さんもぜひ実践でいろいろ試して方法を見つけてみてください。

まとめ

今回は登山用テントの撤収方法について解説しました。

撤収は設営の逆のことをすればいいような気がしますが、実は微妙に違うことが分かりましたよね。

設営の時は何もかもがキレイな状態のところからスタートするので、ただ単に広げていけばいいわけです。

一方、撤収の方はというと、濡れたり汚れたりしたものを乾かしたり掃除をしたりしながら片付けていかなくてはいけません。

次に使用する時のことを念頭にメンテナンスのことを考えながら片付けなければいけません。

作るよりも片付ける方がクリエイティブな作業ともいえそうです。

設営のことだけでなく撤収の段取りもしっかりと頭に叩き込んで、テント泊を楽しんできてください。

今回は以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました😊

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