登山を始めてしばらく経つし、夏山や秋山にはそれなりに登ってきたので、そろそろ冬山にもチャレンジしたいな…
と考えている方も多いんじゃないでしょうか。
そんな冬山初心者の人におすすめの雪山を3つ用意しましたので、ご紹介します。
この記事を書いている私は、冬山に関しては、ぶっちゃけ初心者の域を出ていません。
こんな私でも問題なく登ってきた経験の範囲内で説明します。
本気で雪山をやろうとしている人は、どうぞスルーしてください(笑)
初心者でも登りやすい雪山の目安
まず冬山初心者でも登りやすい雪山を選ぶのに何を目安にしたら良いでしょうか。
まず挙げられるのは、「標高が低い山であること」です。
そもそも3000メートル級などの標高の高い山は、夏であってもアクセスに時間がかかります。
これが冬となれば、登山口の何キロも前でゲートが閉鎖されてしまい、車が入れなくなってしまいます。
車が入れなくなるとどうなるか。
もちろん自分の足で歩くわけです😅しかも雪の道を何キロもです。3000メートル級の冬山に登るには夏の何倍もの時間や装備が必要になります。
夏山でもそんなに時間を確保できないのに、一般の登山者が冬山のために何日も休みを取れますか?
普通の登山者が冬山に登ろうというのであれば、必然的に標高が低い山に限定されますよね。
次におさえておきたいのが、「ロープウェイ🚠やゴンドラ🚡などの乗り物が利用できる山」です。
先ほどお話ししたように、冬山に登るにはまず登山口にたどり着くまでのハードルが高くなります。
やっとのことで登山口に着いたとしても、さらにそこから真面目に登山道を登るとしたらどうでしょう?
雪道をですよ?
いくら時間があっても足りなさそうです🥺
であれば、ロープウェイ🚠やゴンドラ🚡を利用できる山を選んだ方が無難ですよね。
乗り物がある山は大抵冬はスキー場になっているため、登山口までのアクセスがとてもいいです。
電車で来て駅からバスで行くことも全然できますよ。本数は限られますが。
それにスキー場がある場合、食事やトイレの心配もそれほどしなくてもよくなります。
冬でも乗り物が利用できる山は、行きたくなりますよね。
冬でもロープウェイに乗れる代表的な山域は、北八ヶ岳です。ロープウェイを利用すると、北横岳や縞枯山などにとても登りやすくなります。
あともう一つ重視したいのが、「晴天率が高い山」かどうかということです。
冬の山は夏と違って、気象条件がとても厳しくなります。
一旦ホワイトアウトにでもなれば、一寸先すら見えない状態になります。
そうなると歩いている方向さえも分からなくなるので、道を外れて遭難してしまうリスクがかなり高くなります。
考えるだけで腰が引けてしまいますよね。
なので、冬山に登るためのハードルを下げるという意味では、晴天率が高いというのは、かなり重要なポイントになります。
晴天率の高い山として有名なのが、長野県にある入笠山です。
入笠山もやはりスキー場があり、ここではゴンドラに乗ることができます。
富士見パノラマリゾートのホームページを見ると分かりますが、晴天率がいかに高いかが分かります。
以上、冬山初心者でも登りやすい雪山の目安を確認しました。
次は具体的におすすめの雪山をご紹介します。
入笠山【長野県】
入笠山は、長野県の中西部にある南アルプス北端の標高1,955 mの山です。
厳密には南アルプスには含まれず、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳、南アルプスに囲まれたような場所にあります。
山頂の展望はとてもよく、日本アルプスや八ヶ岳など360度の大パノラマを堪能できます。
入笠湿原には毎年6月頃になると、すずらんの花の大群落ができます。ちなみに私はここ数年、毎年この時期にすずらんの花を見に行っています。
先ほどお話ししたように、この山には富士見パノラマリゾートがあり、冬になるとスキー場ができます。
JR富士見駅からは富士見パノラマリゾートへの送迎バスが出ているので、車がなくてもOKです🙆♂️
バスを降りると、登山者はスキーやスノボのお客さんに混じりながらゴンドラに乗って、スキー場の山頂まで行きます。
そこから入笠山の山頂までは片道1時間30分くらいで行けます。
登山道は急な登りもあまりないので、チェーンスパイクだけでも登れることが多いです。でも、必ずアイゼンは携帯してくださいね。雪の状態はいってみないとわからないことが多々ありますので。
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登山の途中には「マナスル山荘本館」というとってもナイスな山小屋があります❗️
入笠山に登ることだけが目的なら、泊まる必要はありませんが、ランチだけでもぜひ立ち寄ってください。
小屋のご主人をはじめ、スタッフの方々はとても親切で優しいです。
ご飯のレベルもとても高いです。
山小屋の中ではトップクラスだと私は思います。
お昼に寄るだけでもあまりにも居心地のいい山小屋なので、そのうち泊まってみたいとずぅーっと思っています。
マナスル山荘のことが気になる方は、こちらの記事を読んでみてください。
ということで、冬の入笠山は、危険なところもほとんどなく、山小屋もとても快適なので、冬山初心者の人には一番おすすめの山です。
赤城山【群馬県】
赤城山は、群馬県のほぼ中央にあり、榛名山、妙義山と並び、上毛三山の一つに数えられています。
また、日本百名山のひとつでもあるので、いっぱしの登山者であれば、当然知っていますよね?
最高峰は、黒檜山(くろびさん)で標高は1,828 mです。
関東の人であれば、近いし標高も低くコースタイムも短いので、気軽に登れる山というイメージが強いのではないでしょうか?
山腹には赤城神社や大沼という湖があります。大沼は2月頃になると湖面に厚い氷が張って、ワカサギ釣りができるスポットとして有名ですよね。
ただ、スキー場がなくロープウェイなどの乗り物もないので、冬になると足が遠のいてしまいがちですが、実は冬でもバスが走ってます!
ダイヤはこちらで確認できます。↓
バスの終点は赤城山ビジターセンターです。
そこから20〜30分くらい歩くと、黒檜山の登山口に到着です。
車で来ると、登山口の目の前に駐車できるので楽チンです。
山頂までは片道1時間30分から2時間くらいです。
標高差は500メートルくらいあるので、傾斜はかなり急です。
軽アイゼンやチェーンスパイクではなく、10本爪以上のアイゼンを装着した方がいいでしょう。
実際に歩くと実感しますが、赤いテープの目印が意外と少ないので、雪があると結構ルート取りに迷うかもしれません。
冬に行く前に無雪期に一度は登っておいた方がよいと思います。
ただコース自体は難しくないので、冬山としては初心者向けと言えると思います。
入笠山に比べると、少し難易度が上がりますが、ちゃんと冬山と向き合っている感じがしますよ。
北横岳【長野県】
最後にご紹介するのは、北横岳です。北横岳は、八ヶ岳連峰の北部、いわゆる北八ヶ岳の山です。標高は2,480mあります。
先の2つの山と比べると、だいぶ標高が高くなります。
ということは、気象条件もその分厳しくなるので、注意が必要です🤔
北横岳の中腹には、ピラタス蓼科スノーリゾートという大きなスキー場があります。
JR茅野駅からバスが走っているので、車がなくても行くことができます。
↓アクセス方法はこちらで確認できます
バスを降りると、やはりスキーやスノボのお客さんと一緒に北八ヶ岳ロープウェイ🚠に乗って、山頂駅まで行きます。
ロープウェイを降りると、なんと既に標高は2,200mを超えているではありませんか😳!
ここまで来ると、北横岳の山頂までは、登りで1時間30分くらいです。かかったとしても、2時間もあれば大丈夫でしょう。
登山道にはロープが張ってあったりするので、ルートから外れるということも少ないです。
傾斜はそれほどキツくありませんが、アイゼンで歩いた方が無難です。人によってはチェーンスパイクでも行けると思いますが、おすすめはしません。
山頂の展望は良好で、八ヶ岳連峰や北アルプスの山々など景色は圧巻です。
入笠山や赤城山と比べると、とても大きな山に登っている感じがするはずですよ。
繰り返しになりますが、北横岳は冬山初心者にも比較的登りやすい山ではありますが、標高が高いため気象条件が厳しいということは、決して忘れないでください。
天気が急変すればホワイトアウトになる可能性もあるでしょうし、気温もマイナス15度〜20度になることもあります。
マイナス15度ともなると、手袋を外すと30秒も我慢できないくらいの寒さです。寒いというよりは痛いという感覚です。凍傷のリスクも出始めます。
北横岳は、手軽にスケールの大きな雪山登山を楽しむことができる数少ない山です。
冬山初心者がステップアップするのには、丁度いい山だと思います。
雪山に少し慣れたら、入念な天気の確認としっかりとした装備でぜひチャレンジしてみましょう❗️
まとめ
いかがでしたか?
冬山初心者でも登りやすいおすすめの雪山の目安は、「標高が低い山であること」、「ロープウェイ🚠やゴンドラ🚡などの乗り物が利用できる山」、「晴天率が高い山」の3つであるとして、説明してきました。
そして、具体的なおすすめの山として、入笠山→赤城山→北横岳の順番にご紹介しました。
冬山のレベルからしてこの順番で登って慣れていくというのもひとつの方法だと思います。
ただ、初心者向けの山とはいえ、そこは気象条件の厳しい雪山です。
くれぐれも慎重な天候の判断と万全な装備で臨んでくださいね。
夏山で着実に登山経験を積んできた人であれば、その延長線上をいくだけだと思いますよ。
それでは、よい山旅を❗️
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